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ゲームを初めて間もなくして、「初級ポータル【注文書】」という謎のアイテム名が気になり、10年くらい経ちました。どうしてこのような誤訳に至ったのか調べたところ、韓国では漢字教育してないことが原因ではないかとなりました。以下、細かく解説したいと思います。
魔法の【注文書】?
MILUゲーム内で「初級ポータル注文書」は、「PORTAL シャシャの父が生きている時に作成しておいた 3次元の門を開く魔法の注文書。様々な場所に移動できる。」と解説されています。
← 魔法の【注文書】?
見た目は、魔法の巻物(スクロール)
しかし、「注文書」のアイコンを眺めると、異世界魔法ファンタジーの世界に登場する魔法の巻物(スクロール)の外観をしています。解説文の「魔法の注文書」より「魔法の巻物」の方がしっくりします。
← 見た目は、魔法の巻物(スクロール)
「注文書」はビジネス・商取引
日本語で「注文書」は、商品やサービスを注文するために発行する書類を指し、発注書とほぼ同じ意味です。
企業によっては「形のないサービスや作業などを注文するために発行する書類を『発注書』、反対に形のある物や製品などを注文するために発行する書類を『注文書』と使い分ける」とあります。 引用元: https://www.freee.co.jp/kb/kb-hanbai-kanri/purchase_order/
ポータル注文書だと様々な場所に移動できるサービスを提供してるので、「注文書」より「発注書」の方がより相応しそうにも思えてきます。いずれにしても、「注文書」というと、魔法というより、ビジネスや商取引に関係ありそうです。
中世の古文書の一様式「注文」が発祥か(追記)
日本の古文書の一様式に、注文(ちゅうもん・しるしぶみ)があり、「一、◯◯」のようなリスト形式だったようです。言葉だけ残って、現在の「注文書」となったようです。 参考: https://kotobank.jp/word/%E6%B3%A8%E6%96%87-176961 参考: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A8%E6%96%87
「注文書」でも意味は通るけど、かなり不自然(追記)
たしかに、「書かれている場所に移動したいと注文している」と無理矢理に考えることもできます。しかし、まず、誰に対して注文しているのか不明です。アイコンのデザインも魔法の巻物である理由が不明です。さらに、注文書であれば、魔法とは無関係で、ビジネスっぽく提出や郵送という方法が採られます。
なので、3次元の門を開くことを精霊などにお願いするための魔法の呪文が書かれている「呪文書(魔法の巻物)」であれば、ファンタジーの世界観と合うし、解釈としては自然です。
韓国版では「주문서」
韓国版MILUでは、「注文書」を「주문서」(jumunseo、チュムンソ)と表記してます。 
赤線の囲みは筆者。引用元: https://www.milu.co.kr/popup_inc/community/free/read.php?uid=2851&fid=2851&thread=1000000&idx=1&page=1&tname=community_5&number=1600
「주문서」は、「呪文書」「注文書」どちらにも訳せる
「주문서」は、日本語に訳すと「注文書」ですが、韓国語の同音異義語なので「呪文書」と訳すこともできます。
Google翻訳でも、「注文書」「呪文書」ともに「주문서」と訳されています。 
韓国では漢字教育をしていない(追記)2023年2月7日
韓国では、1970年から始まった漢字廃止政策により、漢字教育を積極的にしていない期間が長くなったので、漢字そのものを知らなかったり、同音異義語の違いを理解できない人が増えています。 参考文献:盧 載玉 (2016). 「第3部 韓国の初等学校における漢字教育の現状と課題」, 日中韓三か国における漢字教育の現状と課題, 立命館産業社会論集, 第51巻, p26 DOI: https://doi.org/10.34382/00003667
韓国の有力紙では、「武運」と「無運」の区別がつかない事例や、大学院生が漢字だらけの古典を読めずに苦労していることなどが紹介されています。 朝鮮日報 2021日11月21日付 「ブウンを祈る」ってどんな意味? 韓国で検索順位が急上昇 https://megalodon.jp/2021-1125-1120-41/www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/11/19/2021111980138.html
むかしテレビ番組で、韓国では公の学校で漢字を教えないから、漢字を学習する夜間スクールがあって(退社後にサラリーマンなどが通う日本の英会話教室などの漢字教室版)、そこでの学習者が、「『전기(チョンギ)』は、『電気』と『伝記』と漢字で書くのを知って違うのがわかったと感動していたというシーンをいまでも覚えています。
以上より、MILUの日本語への翻訳担当や、日本側の指摘を理解することができない韓国側のスタッフも、漢字教育を受けておらず同音異義語の違いが理解できない「ハングル世代」の可能性が高いです。
まとめます: ・MILUゲーム内では「注文書」 ・アイコンの外観は、魔法ファンタジーにある「魔法の巻物」 ・日本語の「注文書」はビジネス・商取引 ・「注文書」でも解釈可能だけど、「呪文書」の方がより自然 ・韓国版では「주문서」で、「呪文書」「注文書」のどちらにも訳せる ・韓国では漢字教育していないので「呪文書」「注文書」の区別がつかない
以上より、「注文書」は「주문서」の誤訳で、日本語だと「呪文書」が相応しいのがわかると思います。
なぜ15年もの長い間、誤訳を放置しているのでしょうか?
ハインリッヒの法則や割れ窓理論からすると放置するのは好ましくないです。
(追記)2023年2月7日
アイコンの外観に従うなら:
・(ポータル)注文書 → (ポータルの)巻物
・スキルブック → 呪文書
とするのがしっくりとしました。MILU正式版で採用して欲しいです。
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