さてさて、この世界では昨今、「ゴールデンフィッシュ」なる魚がかかることを皆が待ち望んでいて、
かかろうものなら狂喜乱舞、「今日の私の運勢も上々ね♪」 と、その魚を捕獲できたか否かが
その日の運気まで決定づけてしまう、そんな状況になってます。
この「ゴールデンフィッシュ」は、堀り堀りでゲットした「魔力を失った宝箱」を開けるために必要な鍵を
飲み込んでおり、精密にかけると100%の確率で宝箱の鍵をゲットできる、というとっても有り難い
魚であることは皆さんもご存知でしょう。
「宝箱」と聞いてワクワクしない人はいません。
子供の頃、「モンテ・クリスト伯」や「宝島」を読んで、宝箱に入っている金銀財宝に埋もれてみたい、
と何度思ったことでしょう!!
そんな思いも手伝って、堀り堀りで宝箱をゲットしようものなら、とにかく無性に一刻でも早く中に
何が入っているのかを確認せずにはいられなくなります。
ですから、私を含めて皆がこの魚を待ち焦がれるのも当然ですね。
ところで、この「ゴールデンフィッシュ」、和訳すると「金魚」となる為この世界でも「金魚」とも呼ばれていますが、
姿形は実際の金魚とは似ても似つきません。

見てのとおり、私たちがよく知っている金魚とは全く違い、鮮やかな黄色の体色、尾ひれのあたりには
ご愛嬌のような黒い斑点がポツリ、といった姿で登場します。
実はこの「ゴールデンフィッシュ」、リアルにモデル魚がちゃんといます。

そのモデル魚とは「フエヤッコダイ」。
チョウチョウウオ科の魚で、口が笛のように細く長いことからこういう名前がつけられました。
実はそれほどレアな魚ではなく沖縄でも普通に見られますが、熱帯魚の典型として親しまれています。
鑑賞の対象となる魚と釣りの対象となる魚は基本的に違い、この世界で登場する魚のほとんどが、
体色が暗めの釣りの対象魚となります。
ただ、「ゴールデンフィッシュ」は特別な魚なので、この世界の他の魚と一線を画す必要があったはずです。
そこで運営側は、鑑賞の対象となる魚をモデルにすることで、登場するとすぐに「あ!ゴールデンフィッシュきた!」
と認識できるようにしたのでしょう。
リアルでは希少性の低さからそれほど有り難がられることはありませんが、鍵を飲み込んだ特別な魚として
ビジュアル的にふさわしい、と認められたフエヤッコダイ。
思わぬところで熱帯魚の代表格としての面目躍如、といったところでしょうか^^
