
第2話 「2人を繋ぐ虹」
私に声を掛けてくれたのは...
君だった。
「傘ないんでしょう?」
「うん...」
「貸してあげるよ」
私は君の事が心配で
「でも風邪引いちゃうから..」
「僕は大丈夫だから...」
そしたら彼は突然言った。
「じゃぁ、途中まで一緒に帰ろう。」
と、言った。
初めて会ったのに君はそんな事を言ったから
私はビックリしたけれど
一緒に帰る事にした。
帰り際...。
「あのさ。」
君は突然話掛けてきた。
「何?」
と、いうと
「どっかで会った事ある...?」
いきなり聞かれてビックリした。
私はビックリして立ち止まってしまった。
「どうして??」
私は聞いた。
彼も立ち止まり...。
「初めて会ったのに何か気になるんだ。」
君はボソッと言った。
私も気になっていた。
君と初めて会ったはずなのに、
何か同じく気になっていたんだ...。
その後沈黙が続いた。
聞こえるのは雨の音だけ...。
数分後、雨の音が聞こえなくなった。
2人とも立ち止った。
空を見ると雨が上がり
太陽が出てきた。
「あっ!」
2人が見つけて
2人が同時に指をさした
指をさした先には
雨上がりのとても綺麗な
虹が空に大きく広がっていた。