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俺が小学六年生のときの話。 うちのクラスの数名が、キン消しのガチャガチャをやるために持っていた小遣いを隣町の工業高校生二名にカツアゲされた。 その話を聞いた魚屋の倅、通称「ムケチン」(ズル剥けだったから)が「敵討ちをしてやる」と言い、俺を含めた四人で放課後、駄菓子屋に向った。
前日の成果に味をしめたのか、その日は高校生が三人になってて俺等を見つけると「キン消し五個を百円で取り替えてやるよ。こっち来な!」と言って、神社の裏に連れていかれた。 そこにキン消しなどあろうハズもなく、案の定「手前等、持ってる金出しな。ケガしたくねぇだろ?と脅してきた。
するとムケチンが「金が欲しかったら、自分で稼げよ馬鹿!」と言うや否や、手前の奴に捨て身小内をかけて転倒させ(そいつは木の根っこに後頭部を強打、しばらくうずくまってた)、殴りにきた奴の懐に飛び込んで背負い投げをかけ地面に叩きつけた(そいつも受身など取れず、しばらくブルブル痙攣してた)。 残りの奴はビビって動けなくなってたのでムケチンがそいつに 「昨日カツアゲした金を出せ。お前の顔は覚えたから逃げても無駄だぞ」 「それから俺は警察道場で柔道習ってるから警察のオジサンとは仲良しだぞ」 と脅すと、そいつは金をだしてきた。
俺がやられたら助けを呼んでくれ、と頼まれていた俺たちはムケチンの強さにただボーゼンとしてた。 その後、ムケチンの渾名は「ムテキング」となりました。
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