電車に乗ってたんですよ。朝の通勤電車。
言わずもがな満員御礼のすし詰め状態で、ホームにいる駅員さんたちが入り切らない乗客たちを必死になって押し込める。
それが当たり前になっている満員電車の中で、いつもの通りに死んだ魚の目になってぎゅうぎゅうに潰されてたんですけれども。
私が立っていた位置が優先席の横でね、椅子の横の、出入口のすぐ横って言ったら伝わるでしょうか。
電車の中で唯一寄りかかれれるベストポイント。
そして混雑するにつれて座席のポールに骨を砕かれそうになるデッドポイント。
まあ、そこに立って骨を砕かれそうになっていたわけですよ。
そしたらね、何やら背後からゲホゲホと咳をする音と、それを心配ている女性の声が聞こえてきたんです。
振り返ってみると20代前半の若いママさん。
そのママさんと手をつないでいる小学校3年生くらいの男の子。
でね、その男の子がむちゃくちゃ顔色悪くてですね、口元からヨダレ垂らしながら咳こんでるの。
そんな辛そうな男の子の頭を撫でながらペットボトルのお水を勧めるママさん。
でもその男の子、ハァハァして立ってるのもやっとな状態。水も飲めないくらいゲッホゲホ。
むせた勢いで口に含んでた水が優先席に座ってる人たちにブシャー!ってかかってね。
優先席に居眠りしながら座ってる人たちも流石に顔をあげまして、平謝りするママさんを咎める事なく我先に席を譲ってるんですよ。
いやぁ、殺伐とした通勤電車の中で心温まる光景を見ちまったよー。
世の中捨てたもんじゃないね。
そんな風に思った時、席を譲った大学生っぽい男性がね、ママさんに話し掛けたんですよ。
『あの、喘息の吸入器、新しいの持ってますが良かったら使いますか?』
ああ成る程。
私も喘息持ちだけど気付かなかったよ。
そうだね。きっと喘息の発作が出ちゃったんだね。
こんな乾燥した空気の悪い人混みの中、辛いよね。
男性グッジョブ!
したらママさん、なんの事?みたいな顔でキョトンとして、ああ!って思いついたように手をヒラヒラ左右に振ると
『いえ、喘息ではないので大丈夫です。ちょっとインフルエンザなんです。ありがとうございます。(超スマイル)』
てちょい待てコラ待て、いや、少々待って下さい待ってよ待って、お願いしますから。
百歩譲って風邪。じゃなくてインフルエンザ。
菌。じゃなくてウイルスて。
しかもこのご時世にインフルエンザ。。。
や、やややや。
もうね、一瞬の静寂の後。漫画のように周囲の人々が怯えた表情になってね。
ちっとも空気読めないママさんが息子の頭に手をやって
ママ『ほら、お兄ちゃんにお礼いいなさい。』
息子『お兄ちゃんありが・・ゲホゲホグヘホッ!!』
その周囲にいた人々がおいらも含め、次の駅で下車し、わざわざ他車両に移動したのは言うまでもありませんが。
それよりも何よりも。
なんだか背筋がぞくぞくして頭がボーッとしてきているのは気のせいだと信じたいです。
(。-`ω´-)ンー明日発熱したらどうするねん!!