みすぼらしい女の子が、シャシャの丘からとぼとぼと歩いてきました。
女の子の手には、3コのナットが握りしめられています。
女の子は苦労して6コのナットを手に入れたのですが、
意地悪な魔女は女の子にトースターを作ってはくれませんでした。
そのうえ、魔女は言ったのです。
「どうせトースターなんか作ったって、冷蔵庫はできないよ。
次はナットが10コだからね。
貧しいおまえに10コのナットは用意できないだろう?」
その通りだったので、女の子は俯きました。
唇を噛んで、涙をこらえるしかありません。
その時、目の前を美しいお嬢さまが通りかかりました。
お嬢さまのお父さまは資産家で、お金持ちです。
女の子は泣きそうな声でお嬢さまを呼び止めました。
「ナット、買ってもらえませんか?」
お嬢さまは微笑みながら、
「あら、お安いのね」
と、快く女の子から3コのナットを買ってくれました。
女の子はお金持ちっていいなと、羨ましく思ったのでした。
それから女の子はナットを売った代金で、釣り用のエサ「錨」を買いました。
ほんの少しだけ、幸せな気分になりました。
了
【ナット売りの少女】
配役
女の子:シャンブロウ
お嬢さま:希花さん
お父さま:いわさき氏