私は、ある仕事を依頼され、これから大海原へと出航する。
その仕事とは。。

たいやきくんを探せ!!!
依頼人はたい焼き店のおじさん。
理由はわからないが、どうも今朝、おじさんとたいやきくんは
喧嘩をしてしまい、怒ったたいやきくんが店を飛び出して、海へと
逃げ込んだというのだ。日頃からたいやきくんは、
「毎日毎日、ぼくらは鉄板の上で焼かれて嫌になっちゃうよ~」
と愚痴をこぼしていたらしく、かなりストレスが溜まっていたようで、
今朝の店のおじさんとのけんかでこのストレスが最高潮に達し、ついに
脱走してしまった、ということなのだろう。
まあ、理由はなんだっていい。
私の仕事はたいやきくんを見つけて、がっぽりと報酬をいただくこと
なのだから。。
しかし、今私は言い知れぬ不安を
捨てきれずにいる。。
実は私が最も好きなスイーツは
「たい焼き」。。
私は、たいやきくんを見つけた時、
捕獲する前に、食べてしまうのでは
ないかという不安を捨てきれずに
いるのだ。。
一生遊んで暮らせるだけの報酬を取るか、
たいやきくんを取るか。。
たい焼き。。。
なんと魅惑的な響きであろうか。。。
中にたっぷりとあんこがつまった、ホカホカのたい焼き。。。
一口頬張れば、美味しさとあたたかさで
思わず顔がほころぶたい焼き。。
たい焼きは尻尾から食べる?
それとも頭から食べる?そんな議論を交わすのも楽しいたい焼き。。
そう、私はたい焼きが好きで好きでたまらないのだ。。

まあ、今は考えずにおこう。
たいやきくんを目の前にしたら、私は本能のまま行動するのだ。
私のこれからの人生をたいやきくんに委ねる。。
いいではないか、それで。。
たいやきくんによってたとえ人生狂ったとしても、本望というものだ。
悔いはない。
よし!いざゆかん!!


