1960年代後半から1970年代前半に製造販売されたクラシックギターです。
機種名はGrand Shinanoといいます。
奥からGS-200.GS-150.そして中央がいつも愛用のGL-130です。
時間を見つけて修復しようと買いあさっていますが、たまっていく一方ですね(笑
なんで古いのを?
では、楽器のお話を少し。
マニアックな見方かも知れませんが、最後の楽器時代と呼ばれる時期の作品です。
それは、材料となる木材にあります。
これ以前の木材は、(特に希少な楽器用となる木材は)この時代を最後に姿を消します。
以前木材は、伐採の後、作業場近くの川に貯木され、いかだが組めるまで貯められて、そしていかだで繋留されて川を下り港の貯木場へ運ばれて船に乗ります。そして、日本へやってきて、また港近くの貯木場で水に浮かんでいます。
この間、早い物でも1年長いものは数年を水に浮かんでいるのです。
この時に木は、バクテリアに侵食されて柔らかい部分を失ってスポンジ状になっていきます。
これが、空気をたっぷりと含む良い響きをかなでる材料となったのです。
この後の1970代後半からは、材木は現地工場でカットされて、大型トラックで陸路を通って貨物船で運ばれるようになります。そして、楽器工場へ運ばれた木材は乾燥機を経てカットされて、瞬時に楽器の姿へ変わって行くようになりました。
当時の楽器製造者は、こんな時代が来るとは思わなかったのでしょうね。
当時の木材は稀少に保管されていて現在このような材料で作られるギターは、クラシックギターで言えば、オーダーメイド200万円以上のギターで一部使用って感じでしょうか。
私が好きで集めているGrand Shinanoも1970年を前後とするもので、また時代や製造背景も偶然にバッチリ合った物と言えます。
このギターは、寺平一幸氏(元全音)が、独立して始めたシナノ楽器の製品です。
まぁ、当たり前の話ですが後から出来た下請け会社が元からあるメーカーに商戦で勝っていくには、同じグレード販売価格であるならば、品質的に3倍~4倍良い物でなければ勝てないと言う所です。Grand Shinanoは、普及モデルのシナノギターの上位機種として作られて当時初心者用のギターが5000円~10000円だった頃に、13000円~20000円で価格設定されました。
そりゃぁ、背景から見ても気合が入っていたと思いますよ。
@個人的最低楽器=YAMAHA
会社が大きいだけに、製作担当の職人さんが「楽器作りに命をかける」なんて意見が通らないのでしょうね。
