お日様が　東の空に輝いて　心地良い風が吹く頃には

いつも　私は　この高台で　ゆらゆらと揺れながら
遠くの方を眺めているのわ

水平線の辺りに　白い海鳥が舞い上がると

私の心は　さざ波のように色めき立つわ

千年の間　待ち焦がれた　あの方が

今にも　私の前に現れるのではないかと

でも　また　何もなかったかのように

お空に　白い雲がポッカリと浮かんでいるだけでした

そして　虚しい　葉音とともに　緑の風が吹きさって行くだけでした

幾万の人々が　ここを訪れては　去っていったというのに

待ち焦がれた人は　ついに　来なかったわ

これは私にも　どうにもならない　この世の定めというのかしら
たとえ　魔法の力をもってしても