箱根駅伝を観終わって、外へ連れ出されました。
近所のデパートでうろうろうろうろ。全然、おもろないんです。
服を見ても男物は全然、面白くないですね。値段の違いがあっても、遠目には同じ。女子物のなんと華やかなことか。
MILUの男服センスもしょうがないのだと再認識しました。
疲れて喫茶店でくつろいでいるときに一つの出会いがありました。
隣の席に座った父娘です。
席に座るや注文も前に、中学生の子はノートを取り出し勉強を始めます。父親は私の方へ向き、
「何か良かった話、心揺さぶる経験があればお聞かせ願えませんか?」と言う。
一瞬、おれは余程よぼよぼに見えるのか?はたまた犯罪経験者の苦労人とでも?と卑屈さから斜に構えてしまいます。よし、それなら、眉唾千夜一夜でも語り、空虚感を演出したろか、と体を向けると、勉強している子供が真剣な目でこちらを見つめています。
どうやら学校の宿題で、休み中に見て聞いて感じたことを作文にして提出しないといけないとのことです。その参考に様々な体験を聞いてみたいと言うのです。
そうなれば困った。
子供は嫌いだけどいい加減なことは言えません。
しかし、競艇場で無料茶をすする虚しさは語れても、目の澄んだ子供に対して心に響く経験など持ち合わせていません。
「友情とは、喜びを増幅させ、哀しみを二分してくれるってヤナという人が言うてたぞ。ちなみにおみくじがヒヒーンとも言うてるよ」とでも言えばいいんでしょうか?
薄っぺらい我が人生が恨めしい。
でも、何も持ち合わせていないわが身でも、その年月が意向を問わず風雪を耐え抽斗をこしらえてくれるもののようです。
子供から礼儀正しくお礼を言われたとき、凌ぎきった~という安堵感でカクンと力が抜けました。
そして、煙草に火を。ん~、意外と緊張して話していると我慢出来るもんなんですねー。
のたりのたりと風の中、今日も穏やかな冬日和でした。