うつむいて
俯くような今日だった
空なんていらないと思った
いっそ目の前の水たまりが 底のない世界の果てに続いていればと
吸い込まれてしまいたいと
ギュッッとこぶしを作り
覚悟を決める。
小さな水面を 何かが走り
思わず それが 僕の脳裏に 飛び込み
上を向けと 電流が流れる
そこに 空はあった
眩くはないが 空があった
燕が その中を 飛んでいる
燕だ
僕に 上を向かせたのは
癪に障ったはずが 顔にキュッと力が入り
口元に その力が集まる
自分の今を呪う言葉を つい さっき 吐いた口に
力が入る
緩む
なんだか そんな自分に 愛想が尽き
まるきり 想像のつかなかった反応が
体を支配する
目の前の水たまりを
避けるように 歩こうとする
自分に気がついた
口元に集まった 力は 目と 足に 伝染した
もう一度 ぎゅっ と こぶしを作った。