民主党政権下で初めて死刑執行されたことについて、政府や与野党からは28日、賛否両論が相次いだ。政府・与党は「千葉景子法相が法の定めるところに従って適正に判断された」(仙谷由人官房長官)と強調。これに対し、野党側は千葉氏が参院選で落選したことを問題視し、「国民にノーと言われた人が死刑執行のはんこを押した」(川崎二郎自民党国対委員長)と批判した。 仙谷氏は記者会見で、今回の死刑執行について「政権内部でいま執行すべきだとか、すべきでないとか議論したことはない。あくまでも任された千葉氏の判断だ」と説明した。 千葉氏が命じたことの是非に関しては「法治主義の下で自らの職務を全うした。それ以上でもそれ以下でもない」と述べた。枝野幸男民主党幹事長も「粛々と法に基づいて法執行を行ったと受け止めている」と記者団に語った。 これに対し、川崎氏は記者会見で「レッドカードを受けた人がやるべきことではない」と批判。山口那津男公明党代表も「(千葉氏は)法相の職にふさわしいかどうかという点で民意を得られなかった。国民の理解が得られない」と指摘した上で、「菅直人首相の任命責任が改めて問われる」と記者団に語った。
|