「まる先生」
ここはまだまだ自然がたっぷり残っている
小さな森の中
森の仲間たちが今日も楽しく生活しています。
子リスと子だぬきは、今日も野原で鬼ごっこ
「まてぇ~~」
「へへへ つかまるもんかぁ~~」
あっちにこっちに走り回っていると
「あっ!!!」
「いったぁ~~い」子リスが転んでひざをすりむいてしまいました。
「大丈夫? はやく 先生のところに行こう」
子だぬきは ひょいっと子リスを肩に乗せて
森の中の小さなお医者さんに走っていきました。
「よ~~し もう大丈夫 このぐらいの傷 明日には、すっかり直っているよ」
ポンと頭をたたかれた子リスは
ペコリと頭を下げて まる先生の診療所から 走って出て行きました。
「お~~~ぃ またころぶぞ」そう言って まる先生はめがねをずり上げました。
その小さな診療所に そっとあの人が来たのは、そんな日でした。
「あのーすみません・・・」
その声に 振り向いたまる先生は、ちょっと首をかしげています。
声の主の女の人は とっても大きなお面をつけていたのです。
お面にはニコニコわらう とてもかわいらしい女の子の顔が書かれていました。
「せんせい 実は今とっても辛いの・・・」
ニコニコ笑うそのお面の奥から とっても辛そうな声が聞こえてきました。
「う~~んどうしたの?」まる先生が心配そうに聞くとその人は
ゆっくりゆっくり ポツリポツリ
自分の中にある 悩みや迷いそして 辛い思いを喋りだしました。
そしてその一言、一言をまる先生と2人で またまたゆっくり話し合っていくことにしました。
数週間たったある日 すっかりその女性のことが気になって仕方ないまる先生は
お面の彼女に その自分の心を隠すためのその仮面をはずす様にすすめました。
自分が感じていること 考えていること 今現在の自分を隠す
その仮面がある限り本当の自分が隠されてしまう
でも・・・・・・・・・・・・・・
それは、まる先生と彼女との時間がなくなること
医者が必要なときは、心も身体も健康でない時
心も身体も健康で幸せなら 医者など要らない
相手のことを 想えば想うほど まる先生の心は、揺れ動いてしまう
「彼女は、幸せでいてほしい でもそれは私との時間がいかになくすか言うこと・・・」
まる先生は、ジレンマの嵐の中 彼女にそっと語り始めました。
「さぁ そのお面をはずし 自分の幸せをしっかりと捕まえてください」
にっこり微笑む まる先生のめがねの奥は光ってよく見えませんでしたが
なぜか キラキラ光っていたようでした。
おわり・・・