
新宿区に百人町という地名があります。
地名の由来は将軍直轄の軍団である、
鉄砲百人組の同心(与力の下の身分の下級役人)たちの組屋敷があったことにあります。
江戸時代の御家人(徳川将軍家の武士で、
将軍にお目見えする権利のない武士。
お目見えできる武士が旗本。)は役職単位で土地(大縄地)を与えられていました。
百人町は鉄砲百人組のうちの一つ、伊賀組の大縄地(組織単位で拝領された敷地)でした。
山手台地と地続きになっている城の西側は幕府にとって弱点だったようです。
甲州街道にそって外堀内の番町には旗本屋敷、
そのさらに外側に百人組などの組屋敷が作られ江戸の守りを固めていました。
百人町が現在の場所に位置するのはそのためです。
百人町には皆中(かいちゅう)神社という神社があります。
皆中(かいちゅう)は「みなあたる」という意味があります。
百人組の1人が稲荷に参拝したところ射撃が上達し、百発百中の腕前になりました。
その評判は百人組内に広まり、稲荷は皆中(かいちゅう)神社として世間に知られるようになります。
現在でも金運アップや、宝くじ、賭け事など、皆中にちなんだパワースポットとして知られています。