「夏休み:宿題の思い出」
私は中高一貫の学校に6年通っていたので果たしてこれが何時ごろの頃だったのか思い出せないのですが、宿題で一つ忘れられないことがあります。
一般的に登校日は1日だけですが、何故か私の学校は8月に2回登校日があって、2回目は20日前後でした。
で、この2回目の登校日に夏休みの宿題の回答が渡されて各自で回答チェックをしてそれを新学期に提出するという教師が完全に手抜きをしてる学校でした。
なので私は夏休みの宿題は貰った時点からページ一枚も開かず机の上に積み上げたままにしておいて、回答を貰ってから31日~2日辺りまでに回答の『写経』を行っていたのです。
とはいえ、回答をそのまま丸写ししては何もしていないのがばれてしまいます。
そこで悪知恵だけは働く私は右手に赤ペンとシャーペンを同時に持って『ほどほどに間違える』のを偽装しながら答えを丸写ししたのです。
ある年の夏は最後に写経することになったのが国語の問題集でした。
私の学校は2学期の始業式(確か9月2日)の翌日が課題確認試験がありまして、大抵それまでに宿題を提出しなくてはいけなかったので始業式が終わって帰宅後はひたすら深夜まで写経に勤しんでおりました。
これが数学なら内容を一切確認しないで機械的にやる作業でしたが、国語だと読解問題ではたまには面白い文章もあったので、面白そうなエッセイなどの場合は少し目を通しながら全問題を写経しました。
そして翌日。
課題確認試験という名称通り、大抵は課題としてやらせた問題集をコピーしただけの簡単な試験なのですが、総て写経した私はどれもサッパリ分からず仕舞いです。
しかし国語だけは全問が私がちゃんと目を通したものだったので模範解答を全部覚えていたのです。
「ウヒャヒャヒャヒャ、昨日答えを見たばかりだから全部答えを覚えているぜ」
と、ご機嫌な私はマッハで全問解き終えると余った時間で机に落書きをし始めていたくらい余裕綽綽でした。
「絶対今回は私が100点で1位だ!」
とまで試験終了後に友人に堂々と宣言するほど史上最高に自信満々の試験でした。
が、しかし。世の中とはそう甘いものでは有りません。
模範解答も文法問題も完璧に覚えていたと思っていたのですが、私は1問だけ選択問題で間違っていたのです。
結果は99点。そして、いつもの学年トップの生徒は100点。
「あああああ○○の野郎!何で手を抜かないのよ!アイツさえいなければ私が1位だったのにぃぃぃぃ!宿題ぐらい適当にやれよバカ!」
と、逆切れしたのは言うまでも無いでしょう。
こうして、私が唯一人生で自信満々だった試験は最後の最後で足元を掬われて終わりました…。
(暗転)