
初春(しよしゆん)の令月(れいげつ)にして、
気淑(よ)く風和(やはら)ぎ、
梅は鏡前(きやうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、
蘭(らん)は珮後(はいご)の香(かう)を薫(かをら)す。
この和歌から令和と元号を決めたと言います。
『万葉集』は、7世紀後半から8世紀後半にかけて編まれた
日本に現存する最古の和歌集です。
天皇、貴族から下級官人、防人、大道芸人などさまざまな身分の人々が詠んだ
歌4,500首以上も集めたもので(うち作者不詳の和歌が2,100首以上あります)
759年(天平宝字3年)までの約130年間の歌が全20巻に分類収録されており、
体裁が整った成立は759年以後の、780年頃にかけてとみられています。