
天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に 出(いで)し月かも
「大きく広がる空を仰ぎ、遠く見渡してみると月が浮かんでいる。
この月は、私の故郷、奈良の春日にある三笠山に昇っていた月と同じなのだな」
異国の地から月を見上げ、その月を通して遠く離れた故郷で見た光景を思い出している様子が伝わる作品として、
小倉百人一首にも選ばれるなど、当時から知られていた名作です。
因みに、この阿倍仲麻呂は、あの中国を代表する詩人・李白ともお友達だったそうです。
その時点で、阿倍仲麻呂が異国で凄い地位を築いていたことが分かります。
阿部仲麻呂は19歳で遣唐使と共に唐へ留学しています。