ルリトウワタ 
(瑠璃唐綿、Oxypetalum coeruleum)は、キョウチクトウ科ガガイモ亜科ルリトウワタ属の1種の、蔓性多年草ないし低亜木である。
ブルースター (blue star)、オキシペタラム (Oxypetalum)、ツイーディア (Tweedia) とも呼ばれるが、いずれも本種に固有の名ではない。
属については諸説あったが、分子系統により、ルリトウワタ属 Oxypetalum に確定した。
花の色と形からブルースター (blue star) とも呼ばれる。ただし、英語圏ではブルースターと呼ぶことは稀で、ブルースターと言えば同科の(ただし科の中では特に近縁ではない)チョウジソウ属 (Amsonia) のことが普通である。なお、高知県特産で知られるブルースターは本種ルリトウワタである。
属 Oxypetalum からオキシペタラム(オキシペタルム)とも呼ばれる。Oxypetalum は「鋭い花弁」を意味する。
現在は属さないが、旧属 Tweedia からツイーディア(トゥイーディア、トウィーディア)とも呼ばれる。Tweedia はジェームズ・ツイーディー (James Tweedie) への献名である。彼はエディンバラ王立植物園の園丁で、南アフリカに移りアフリカ各地で植物標本(本種あるいは Tweedia ではない)を採集した。
種小名 coerulem は、英語の cerulean にあたり、空色という意味である。
和名に含まれるトウワタ(唐綿)とは、同亜科トウワタ属 Asclepias の1種である。
ルリトウワタ属 Oxypetalum に分類する説が主流で、分子系統でも確かめられた(ただし、この説をとらない場合は、Oxypetalum をルリトウワタ属とは呼べない)。
分子系統による系統樹は以下のとおり(関係しない部分は一部省略、ここで主に言及する種や属は太字)。ルリトウワタ属内の系統関係は若干不確実であるが、ルリトウワタがその中に位置するのは確かである。
ブラジル南部・ウルグアイ原産。オーストラリアクイーンズランド州とニュージーランドに帰化。
長三角形の葉は対生し、葉は緑灰色で、毛に覆われる。開花時季は夏から秋。葉腋から生えた花梗が5本ほどに分枝した先に咲く。花径は2-3 cm。花色は明るい青だが、つぼみの時と花が終わる頃にはピンク色を帯びてくる。本来は星型の青い五弁花だが、色や花弁数が異なる栽培品種もある。果実は大型の蒴果で、種子には白い冠毛がある。茎の切り口からは白い汁が出る。ハーディネスゾーン9-11。