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加齢や長年の脚のクセで起きる50代前後に多いトラブル。詳しい症状や原因、対策を知って脚を守りたい。
50代から起こりやすい「カラダの不調」
股関節の軟骨がすり減り、痛みが発生【変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)】
■こんな症状
変形性股関節症の主な症状は関節の痛みと機能障害。「最初は立ち上がりや歩きはじめに脚のつけ根に痛みを感じますが、進行すると痛みが強くなり、常に痛むようになったり、夜寝ている間にも痛むようになります。長時間立ったり歩いたりすることがつらくなることも」。
変形性股関節症の股関節
正常な股関節は軟骨によってすき間が保たれているが、軟骨がすり減ると、骨が壊れたり、棘のように増殖する(骨棘)ため動きが制限されたり、痛みが生じる。
■原因
股関節の形成不全など、子供のころの病気や発育障害の後遺症が主な原因で、股関節症全体の80%といわれている。また、加齢によって軟骨がすり減り、股関節のスムーズな動作が障害を受けて変形性股関節症になることも。
■対策
「痛みを緩和するために消炎鎮痛剤を用いたり、運動療法を中心とした保存療法を行う。筋肉バランスや姿勢の改善、適正な体重の維持など生活指導を行うこともあります。体のバランスを整えて股関節への負担を減らすためインソールを作るのも効果的。病状が進行している場合は手術を行うことも」
足のアーチを支える足底腱膜の炎症【足底腱膜炎(そくていけんまくえん)】
■こんな症状
足裏にあり、アーチを支える役割がある足底腱膜が炎症を起こすのが足底腱膜炎。「アーチが沈み込んで足底腱膜が伸びるときに引っぱられて痛みを感じる場合と、かかとをつくときに痛い場合があります。起床時に一歩踏み出すときなどにも痛みが生じがちです」。(菊池先生・以下同)。
足裏のつま先からかかとに扇状に走るのが足底腱膜。この足底腱膜が硬くなり、炎症が起きるのが足底腱膜炎。
■原因
足底腱膜が加齢によって硬くなることで起きやすい。陸上競技などのスポーツや、長時間歩き続けること、立ち続けることなど足底腱膜に負担をかけるようなことも原因。また、扁平足や外反母趾など足に変形があると足底腱膜に負担がかかり足底腱膜炎になることもある。
■対策
「整形外科ではインソールや、運動指導などで治療をします。運動としては、“壁ドンふくらはぎ伸ばし”や、左の図のような足裏のマッサージなど足底腱膜を伸ばす方法が効果的。これらで改善することが多いですが、3~4カ月痛みが続く場合はステロイド注射を行う場合も。炎症が強い場合は湿布を処方することもあります」
■予防・緩和するには…
足底腱膜のマッサージ
床に座って両手で片方の足先をつかみ、ゆっくり足裏を反らす。次に足裏をつかんで手のひらでもみほぐす。これを片足1分ずつ。足底腱膜炎や、扁平足の予防・改善にも効果的。