2024年11月頃から全国でインフルエンザの感染が急拡大しており、SNS上でも体調不良を訴える人が増えています。
年末年始では実家に帰れなくなった、病院がお休みで苦労したなどの声も見かけました。
ここ数年は落ち着きを見せていたインフルですが、なぜここにきて大流行しているのでしょうか?
そこには見落としがちな意外な理由が潜んでいるかもしれません…
全国でインフルエンザの感染が急拡大。大阪府でも患者数が前週の2倍に増加しています。
今年流行しているのは「インフルエンザA pdm09型」で、全国で検出されたインフルエンザの9割を占めているということです(11月11日~12月15日)。
pdm09型の症状の特徴とは?感染予防のポイントも含めて、水野クリニック・水野宅郎院長に解説してもらいました。
■コロナとインフルの症状の見分け方は?
「筋肉痛の割合が少しインフルエンザの方が高いなどはあるが、症状のみで見分けるのはほぼ困難」
■今後インフルエンザの感染者は増えていくのか?
「増えると思う。インフルエンザはここ数年流行しておらず、免疫を持っている人が減っているから」
■家庭でできるインフルエンザの感染対策は?
「これまでのコロナ対策と全く同様。3密を避けて、屋内ではマスクの着用、帰宅後は手洗いをしっかりするということに尽きる。それに加えてワクチン接種ができる時期になった人は、接種することが望ましい」
2024年のインフルエンザには、どんな特徴があるのでしょうか。
まず、症状の特徴として「胃の不快感・吐き気」があげられます。
そして、もう1つの特徴は「大人が先に感染」ということです。
インフルエンザといえば子どもが先にかかるイメージがありますが、伊藤院長によりますと、2024年は大人の感染が先だということです。
家族全員がインフルエンザに感染したという男性患者も、家族の中で最初に感染したのは妻だったといいます。
取材中もインフルエンザと診断された患者は全員が大人。
コロナが明けて、国内外の人の動きが広まっていることが要因ではないかとみられています。
そして、ウイルスの種類にも注目です。
伊藤院長によると、2024年は「pdm09型」のインフルエンザA型が8~9割以上を占めているということで、「時々大流行する年のパターンに似ているんではないか」としています。
「pdm09」というのはインフルエンザのウイルスの種類で、pdmというのは「パンデミック」、そして09は「2009年」を表していて、これは2009年に世界的に大流行した新型インフルエンザのウイルスだということです。
特徴は「感染力が強い」ということで、急激に広がり大流行にも注意が必要ということです。