農林中央金庫がアメリカ国債などの運用で膨らんだ多額の含み損を処理するため、1兆2000億円規模の資本増強を検討していると明らかにしました。
農林中央金庫 奥和登 理事長
「私自身は非常に責任を痛感している」
農林中央金庫はアメリカ国債をはじめ、外国債券の運用を増やしていましたが、アメリカの金利が上昇し、購入した債券の価値が下落。今年3月時点の含み損がおよそ2兆2000億円まで拡大しました。
多額の含み損を処理するため、来年3月期には5000億円を超える最終赤字に転落する見通しで、農林中金は1兆2000億円規模の資本増強を行う方針です。
政府は2030年度に食料自給率を45%に高める目標を掲げています。ただ、高齢化などで農業の担い手は減少が続いていて、三菱総合研究所の推計によると50年には農家の数が今より8割減り、国産農産物の収穫量が大きく減少する見通しです。日本の食の未来を守るには何が必要か、三菱総研の稲垣公雄食農分野担当部長と東京大学の鈴木宣弘教授が展望します。
価格高騰が止まらないコメ。新米が出回ったはずなのに一体なぜなのか。コメ作りの現場では農家を巻き込む「競争」が起きていました。