落下してきた檻に閉じ込められてしまったわむたんは、檻の扉を開けようと手をかけた。
パチパチパチ・・・
わむたんは、手が痺れ後ろに吹き飛んだ。
「わむたんさま!!!」
乙橘は悲鳴をあげた。
「うう・・・。高圧電流が流れている。あの地底炉からのものに違いない。乙、触ったら駄目だよ・・・」
「はい。」
乙橘はわむたんの頭を自分の膝に優しく乗せた。
「キャーーー!!!」
ミャウは悲鳴をあげた。
処刑人ボッチは一歩一歩ミャウに迫ってくる。
処刑人ボッチの目は赤く血走っている。
「ゲホゲホ・・・猫耳族の娘が悲鳴をあげるのがなによりの楽しみだ。興奮してくるぞ。その黒い毛皮を剥いで綺麗なドレスを作ろうじゃないか。」
処刑人ボッチは無情のカナヅチを振り上げた。
ミャウは避けようと体を横にずらしたが鎖に繋がれていて動けない。
このままでは頭蓋骨を砕かれてしまう。
処刑人ボッチが無情のカナヅチを振り下ろそうとした時、
「猫変身の術!」
チルは白猫に変身して格子の隙間から中に入った。
そして、ミャウをかばうように無情のカナヅチの前に飛び出した。
ボコーン
鈍い音がした。
チルは無情のカナヅチに背中を叩かれ地面に転がった。
(お願い:この作品はポプラ社小説大賞応募予定作品につき、作品の模倣、一部の複写等の行為はご容赦ください。☆一部名称等ニフティに帰属する部分は投稿時に変更することとする。☆この作品の著作権はわむたんに帰属します。)