第六章 魔界城
漆黒の夜空に星々が宝石の輝きをまき散らしている。
天空の星のまたたきを覆い隠すようにオーロラの七色のカーテンが引かれている。
ここは次元障壁で仕切られた魔界の空間。
そこに魔物達の住む魔界城があった。
この空間にも魔物の住む町や村があるのだ。
この空間では争いが絶えず、強い者が総てであり弱い者は従うか死ぬかである。
ここは魔界城の大広間。
奴隷市場が開かれている。
牛人族の若者が競りにかけられた。
「お客様のみなさま。牛人族です。力仕事なら任せてください。若くて長持ちしますよ。オークションスタートです!」
「良し!俺がこいつを死ぬまでこき使ってやる!」
「五十万ゼルだ!」
奴隷商人ギャザは叫んだ。
「六十万ゼル!」
「八十万ゼル!」
「ちぇっ。俺は降りたぜ。」
奴隷商人ギャザは吐き捨てるように言った。
「さあさあ、お客様のみなさま。次は美しいニンフの女性ですよ。綺麗な緑色の肌の女です。メイドとしての料理の腕もあります。お買い得ですよ。さあ、オークションスタート!」
「百万ゼル!」
「百二十万ゼル!」
「百三十五万ゼル!」
「百六十万ゼル!」
「・・・」
「さあさ、百六十万ゼルがつきました!もうないか?!」
「二百万ゼル!!!」
場内からどよめきが起こった。
「・・・ギャザ様が落札されました!」
(お願い:この作品はポプラ社小説大賞応募予定作品につき、作品の模倣、一部の複写等の行為はご容赦ください。☆一部名称等ニフティに帰属する部分は投稿時に変更することとする。☆この作品の著作権はわむたんに帰属します。)