料理店テーブルで食塩追放、高血圧対策 アルゼンチン
6月12日(日)16時12分配信
ブエノスアイレス(CNN) 南米アルゼンチンのブエノスアイレス州当局は12日までに、高血圧症対策で州内のレストランなどのテーブルから食塩入り容器を取り除く方針を決めた。ただ、客が注文の品を味見した後、食塩を求めた場合は提供される。
同州の保健衛生当局によると、高血圧に悩む州の住民は約370万人で総人口のほぼ4分の1に当たる。コリィア保健相は先月、レストランなどからの食塩容器禁止の施策を発表する際、アルゼンチン人の塩の平均摂取量は1日当たり13グラムとの世界保健機関(WHO)との統計を引用し、5グラム以下にすべきと強調していた。
食塩締め出しは、ホテルやレストランの業界団体との合意に基づくもの。州政府はまた、州内で売られるパン製造でナトリウムの使用量を40%減らすことでもパン業者団体と合意している。この団体によると、小麦粉50キロ入りの袋1つを使う場合、塩の使用量は通常より100グラム少ない750グラムの基準値を加盟業者に提案する見通し。
コリィア保健相は、州の住民が1日の塩の摂取量を3グラム少なくした場合、年間で約2000人の命が救われる計算になると指摘している。
レストランなどのテーブルから食塩の容器が消えることについては、客の間で賛否両論がある。申し分のない対策と歓迎する受け止め方がある一方、客を教育し自主的な判断に任せることが必要だとして禁止ではなく選択肢を残す方法が良策との主張もある。
また、注文品を味見した後、客が食塩を所望出来るとの条件を設けたことについては、レストランの経営者は調理で既に塩を使っているにもかかわらず、客が口にする前に食塩をさらに振りかける例があるとの事情を説明している。
高血圧症は塩やナトリウムの多量摂取と関連付けられているが、異論もある。欧州の研究者は数週間前、塩と高血圧の因果関係を否定する研究結果を発表している。
お塩を食べると血圧が上がるんだよ(*_*)