ちんみ、通称ちぃが逝って、ちょうど49日目の夜。
私は夢を見た。
家の間取りを話すとまどろっこしいので省略するが、
キッチンのシンクから3メートルほど離れたところにちぃがいた。
生前、よくそこにいた。
そこからだと角度からちぃの全身は見えないのだが、見慣れたシッポがはっきり見える。
不思議なのは、お尻のあたりがぼんやりとかすみ、それに続く胴体が全く見えないことだった。
夢の中でシンクに立っていた私は妙に冷静に
(ああ、ネコの幽霊って、シッポしかないんだ……)
と、実感していた。
「ちぃ、どうしたの?」
声をかけると、シッポがパタンパタンと揺れた。
仏教において、亡くなったヒトの魂は四十九日の間は現世に留まり、
その後、あの世に旅立つという。
ネコも同じなのだろうか……?
けれど、たとえシッポだけであっても、傍にいてもらいたいと思う私なのである。