前回、書きかけて諦めてしまった母方の祖父母の家の話
CADで見取図を作ろうと思ったのですが、そのスキルも根性もありませんでした^ ^
なんか纏まりもなく、取り留めのない内容になってます
私の実家から汽車(もちろん電化されていますが、田舎ではそう呼んでいます)で1時間ちょっと
小学生の頃までは、お盆の時期に遊びに行っていました
周辺も水田と畑ばかりの農家なのですが、それなりに宅地開発も進んでいるところなので、戦前からある祖父母の家は、私の子供時代には既に周囲から浮いた存在
祖母の話では、曽祖父が疎開のために買った家で、当時3000円だったとか^ ^
ちょっと変な造りの家で、外見は藁ぶき屋根の農家と白漆喰壁の土蔵を直接繋げたような感じ
トイレ(厠と言った方がしっくりします)は当然母屋の外、家畜小屋に隣接していました
居間には炭を使う掘り炬燵、エアコンなんて無くて夏は蚊帳を釣って寝ていました
天井が高いからなのか、夏でも家の中はひんやりしていて扇風機で充分だったように思います
土蔵(お蔵と呼んでいました)は家の外側に扉が無くて、家の中に子供では動かせない観音開きの巨大な扉がありました
その扉を潜ると狭い廊下の先に座敷が1つあるだけなのですが、廊下の片面に板張りの襖(押し入れ)が並んでいて、その中の一つを開けると2階に登る隠し階段が現れるのでした

私はこの家で2~3歳くらいまで育てられたらしいのですが、その頃のことは全く記憶にありません
近くには海や山があるわけでもなく、祖父母の家に行っても近くをちょっと散歩するくらいで、ほとんどを家の中で過ごしていました
ただ家の中が薄暗くて、居間とその隣の部屋以外はなんとなく怖くて一人では台所にさえ行けませんでした
「この時期はたくさんお客さんが来るから」なんて祖母が言っていたけど
伯父・伯母は皆、郷里を離れ、地元に残ったのは私の母だけ
6人いる母方のいとこ達とも、その半数と一度会ったきり(余談ですがいとこが一同に会したのは私が上京してからでした)
祖父母の家に来るお客さんなんて、近所に住んでいるらしい母の従姉というおばさんだけでした
蚊帳の中で寝ているとき、祖母や母が私を怖がらせようとして「毎年、決まった日の夜『○○隊長殿!! ○○隊長殿!!』って玄関の戸をドンドン叩かれるんだよ」とか言ってましたね^ ^
○○は母の旧姓で、隊長というのはラバウル?に出征した曽祖父のことなのですが、曽祖父は戦後生還したし、部下だった方々も生還されたかたのほうが多かったようです
そんな家も私が中学1年に上がったころ祖母が亡くなり、祖父が私の家に同居することになって無人の家になりました
高校時代のある日、雑談の中であるクラスメイトが祖父母の家の近所に住んでいることが判り
「実は私も小さい時、あのあたりに住んでたの」「どこどこ?」なんて盛り上がって、祖父母の家の具体的な場所を知ったクラスメイトが・・・
「!!」と地域でやってしまったように驚き
続けて「・・・あの・・・お化け屋敷??」
やがて祖父も亡くなり、私が上京したころには祖父母の家は取り壊されてしまいました
人の住まない家は冬場に屋根の雪降ろしが出来なくて倒壊してしまうので・・・