『夏の大会の思いで』
わたしは高校の時、サッカー部のマネージャーでした。
洗濯はしない、スポーツドリンクは入れない、ほぼ機能してない
ジャーマネでした。
高校2年、夏、インターハイ予選、3年のほとんどが進学のため
この夏が最後となる大会。
全てをかけて挑みましたが、2回戦で大敗。
部員全員、男が大泣きしていましたが、
副キャプテン(私が超~憧れてた先輩、背番号15番)だけが
笑顔で皆を慰めていました。
『みんな、よくやった!!悔いはないよ^^』なんて言いながら、
そして、みんな着替え、集合し、監督の言葉も終わり、
皆が帰路について、駅で電車を待っている時、
あっ!!彼がいない!!
その時から、わたしはあまり記憶がありません。
おそらく、一目散で大会会場だった高校まで
ダッシュしていたんでしょう。
ほとんど無意識でした。
途中、川があり、河川敷の人目につかないところで
彼は一人いました。
いまだに、どうしてその人目につかないところにいた彼を
発見できたかはわかりません。
そして、橋のたもとで待つこと30分(泣いてると遠目でわかったので)
彼はきました。
彼は驚きもせず、『来ると思ったよ』って、
どんだけキザやねんっ!って思ったけど、
目はその辺のウサギより真っ赤でした。
そのまま、なぜか3時間かけて
サッカーや、試合の話はせずに
自宅まで先輩と二人で帰りました。
学校でもアイドル的存在だった先輩を
2年間で、唯一一人占めできた夏の思い出です。