3年ほど前のお話です・・・・
windowsがvistaに移行したとき、真っ先に紙面が報道した、XPと大きく違った面。
それはエアロと呼ばれるデスクトップ画面のスタイルだった。
光沢感のあるタスクバー、半透明のバー、立体的に重なるウィンドウ。
そのどれもがそれまでよりもスタイリッシュになって、見る者を魅了したものだ。
しかし当然、PCに対する要求はより高いものへとなる。
CPU・メモリ・ハードディスクのアップグレードはこれまでとほぼ同じマージンで発表されたのだが、
エアロ実装にあたり、グラフィック面の強化要求も報道されたのだ。
パソコン上で処理する画像データは2種類存在する。
2D(平面)と 3D(立体)である。
しかし、2Dに関しては、どんなに低レベルのグラフィック処理能力でも要求されるレベルの方が低いので、
極端に古くなければ気にかける必要は無い。
そう、問題は3Dなのだ。
エアロを動かすためにも、3D描画能力が必要になる。
OS主導で進化してきたハードウェアだが、ここに来て「今後標準となりえるOSのために」3Dの強化を迫られることになる。
ここで困る人たちが出てきた。
メーカーPCを作って販売する業者さんだ。
3D描画に有利なハードウェア「グラフィックボード」は、パーツとしては高価な部類である。
PCに組み込めば綺麗に描画できる、しかしコストは跳ね上がる・・・
そこでどうしたか。
「グラボ無しでエアロがギリギリ動くスペックのPC」の販売を促進したのだ。
某電器屋さんの具体例だと
・エアロがギリギリ動くスペックで
・新型CPU(Core2Duo・デュアルコア、当時は最新型だった)などを宣伝文句で前面に押し出し
・グラフィック面の記載についてはグラボが無いということを分かり難く表記する。
こういった方法で売り上げを上げる、という戦法を打ち出したところもある(というか殆どじゃないか?)。
さてさて。
PCを買う際にスペック表のようはものを見たと思うんだけど、
「グラフィック:メインメモリと共有」
「グラフィック:P965 Expressチップセット」
とか書いてあるのを見た人はいないだろうか。
実はこういった文言は「グラフィックボード無し」を謳っているものなんだ。
「グラフィック:メインメモリと共有」
これは3Dデータを、グラボを使用せずにメインメモリで処理しますってこと。
「グラフィック:P965 Expressチップセット」
これは3Dデータを、グラボではなくマザーボード内のチップセットというパーツで処理しますってこと。
なんというかまぁ。
許可されているとはいえ、商道としてこれはどうなのかなぁ・・・とは思っていたけど。
現在・・・・
結果的に「ゲームしようとしても動かない」「なんだか重い」「激しく値落ちした」PCで溢れ返ってるじゃないの!w
新規でPC買うときは、「何をしたいのか」明確にしようねー!
やりたいことが決まると、失敗も少ないと思うからさ・・・。