若い頃の私は、Tシャツに半ズボンそしてサンダル履きのMILUのグラーツそのものでした。
出向いた先で働き、わずかばかりの小銭が貯まると、また旅に出る。
腰を落ち着けて、2~3ヶ月も働けば楽なのは分かっていたのですが、(最初はそうしていたし)、一度、禁煙パイポをドイツのシュトゥッティガルトで大量に捌き味をしめてからは、切り売りと転売の日々が続いたのです。はったり勝負が私には合ってそうだと思いました。
このあたりも、MILUとかぶります。
とにかく貧しかった。面白くはあったけども、もう一度やれ!と言われれば、頭を地面にこすりつけて、「それだけは勘弁してください」と額に血を滲ませてでも頼み込みたい。
ちょうどこのクリスマス時期、フランスのアルザスを訪れました。
ウィーンの土曜日に行なわれるフリーマーケットで夕方まで粘り、捨てていくものを譲り受け、着れる服は着る。その他の衣服は転売し、レコードや雑貨は旅の途中の切り売り用です。
折り紙の収益は、どれほどもなく、むしろ子供達にあげる方が多いくらい。おかげで、一度だけ小学生の授業に招かれもしましたが、銭にはなりません。
寒いヨーロッパで、何とかフリーマーケットのおかげでズボンやコートは手に入れることができましたが、帽子だけはどうしても新しいのが欲しかった。
アルザスのデパートで、真っ白な毛糸の帽子が目に付きました。
日本円にして2000円ほど。その2000円に悩み、私は帽子の前を行ったり来たり。
私が可愛らしかったのでしょうか?
いや、見かねたのでしょう。
優しい店員のお姉さんが、帽子を私にかぶせてくれてニッコリ。
「よく似合ってるからプレゼント」
それ以来、帽子は私の必需品となりました。
アルザスは、ドイツとフランスに攻められ行ったり来たりの哀しい歴史をもつ土地です。
でも、孤独な旅人に温もりを与えてくれる場所だと、今もその印象が焼きついています。
さて、MILU生活ですが、26日を最後に年内は無理そうです。
「最後の月曜日」なんだかアルザスが舞台の小説(最後の授業だったかな?)のようですが、また休息です。
大晦日に出来ればINしたいのですが、どうなることやら?
とにかく悔いを残さぬように、10万券一枚残し、全額使いきってしめたいと思います。
グラーツにも冬用の帽子探してあげないと!