何を隠そう私は釣るのが好きじゃありません。
古い友なら、何をいまさらでしょうが、私のレベルを見れば察しはつくかと思います。
もちろん掘るのも実は好きじゃないんですが・・・・。
しかしです。釣らなあかん現状です。
2週間ほど前、材料を捨ててしまって、私のかばんはすっきりしたものです。
七夕イベントまでに何とかせなあかんのです!!
この辛い釣りをどうしようか?と思い、今日、古本屋へ寄ってきました。
神田や早稲田の古本屋をうろうろしていた頃を思うと、最近のはあかぬけていますね。ブックオフというところへ行ってきました。
何も考えず、100円コーナーの棚一列を買っただけ。
レジをしてもらっているときに、売りに来た年寄りがいました。さっと目を通すと、耕晴人全集や萩原朔太郎の詩集など。金子光晴もあれば、火野葦平の初期作品まで。
(これ、売るの?)と驚きを隠しきれず覗いていると、
売値は、なんとまあ二束三文。
老人は泣きそうな顔で悩んでいます。
(これはチャンスかも?)ここを凌いで、店で売りに出した瞬間に狙えば安い!
でもなぁ、私が買った本のように100円で並べられるのも、泣けてくる。
私の見立てが確かならば、この状態の本、価値を考えれば、10万出しても安いくらい。
それが、目の前で1500円ほどで取引されようとしています。
悩みに悩んだ末、直接6万で買い取らせていただきました。
耕晴人は持っています。老人文学の傑作。
朔太郎も大好きなので。
金子光晴は詩集しか持ってなかったので助かります。
火野葦平の初版本は、いつか高値で売りつけようと思います。
中に中島敦があったのは、確実にぼろい儲けだと思っています。
それにしても、いかに時代に即して売れるかどうかの判断基準にしても、普遍性のある価値がこうも軽く扱われるのは腹が立ちます。
私が(以前数か月だけですが)、働いた古本屋では、本の値打ちをきっちりと教わったもんなんですけどね~!