星の思い出☆
シャン13歳の誕生日、お爺さまがスターシップをプレゼントしてくれました。
お婆さまは「上等なマザー(船の頭脳)を買うように」と、お小遣いをたんまりくれました。
シャン、ウハウハです。
しかし、シャンの考えは少し違いました。
マザーの性能より、シップの丈夫さを優先したのです。
お婆さまが下さったお小遣いは、全部船の改造に使ってしまいました。
シャンは「高性能のマザーを買ったよ」と大嘘をついて、初の遠出に出ました。
そして、銀河系の辺境にロクな計算もせずにワープしたのです。
すさまじい衝撃でした。
シップを改造していなかったら、シャンの命は無かったでしょう。
冷や汗タラタラのシャンは、ヤバい…… と、思いました。
なぜなら、ある太陽系の第五惑星の軌道上にワープアウトしたシャンの船は
その惑星を粉みじんに吹っ飛ばし、破片で第四惑星文明を跡形もなく壊滅させ、
第三惑星を闊歩していた恐竜も滅ぼしてしまったのです。
厳しいお爺さまにバレたら、お尻ペンペンくらいでは済みません。
(ホトボリが冷めるまで、帰れないよぉ~~)
シャンは第三惑星の軌道上で腕組みして思案しました。
結果、第五惑星は最初から無かった事にして、
第四惑星の生物もいなかった事にして、
第三惑星で遭難したフリをすることにしたのです。
それから6500万年、シャンはまだ帰れません。
そろそろホトボリは冷めたような気がしますが、
お爺さまの怒りがまだ怖いのです。
(絶対、バレてる……)
ノラリクラリと地球で過ごすシャンは、そろそろ帰還の腹を括る頃のようです。