タツノオトシゴはユニークな姿形から、ダイバーに大人気の魚です♪
え?タツノオトシゴは魚ではないと思っていたって??
いえいえ、タツノオトシゴは立派な魚の仲間です^^
でも、確かに魚には見えないかもしれませんね。
魚は普通、体を水平の状態にして泳ぎますが、タツノオトシゴは立って
泳ぎますし、その魚らしくない突き出した口、退化した尾びれという、他の
魚には見られない特徴から、19世紀頃までは、タツノオトシゴは虫だと
思われていたくらいですから。
さてさて、タツノオトシゴがユニークなのはその姿形だけではありません。
産卵方法もとてもユニークです。
タツノオトシゴのオスはお腹に袋を持っていて、メスは、オスのその袋に
卵を産みつけるのです。

オスは、お腹に袋を持っていることもあり、お腹の曲線が雌ほどはハッキリして
いません。このお腹の形が、タツノオトシゴの雌雄を見分ける方法です。
さて、オスの体内の袋の中に産みつけられた卵が孵化すると、オスのお腹の
中からたくさんの稚魚が出てきます。
このことから、「タツノオトシゴはオスが子供を産む」と言われることもよく
あります。
また、「タツノオトシゴのオスはメスに変化する」と思っている方もいらっしゃる
ようです。確かに、クマノミのようにオスがメスに変化する(以前日記に書いた
ことがあります)魚もいますが、タツノオトシゴはそうではありません。
ところで、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私たち、人間の脳の
中には「海馬(タツノオトシゴ)」と名前のつけられた器官があるんですよ。
その形がタツノオトシゴに似ていることからそう呼ばれています♪

浅瀬に住むタツノオトシゴは、実は私たちにはとても身近な魚です。
しかし、見つけるのはちょっと難しいかもしれません。
速く泳ぐことのできないタツノオトシゴは「擬態」の名人なのです。
見つけることができるものなら見つけてみて~♪と微笑みながら、
タツノオトシゴは今日もゆらゆら、尻尾のようなお尻を海草に巻きつけて、
海中でのんびり揺られていることでしょう♪

3月18日 「クマノミ」のちょっとややこしいお話
http://www.milu.jp/popup_inc/diary?id=58459&uid=qqadnayg