最近、TwitterでATSUGIの広告が炎上してしまったという話を聞きました。
タイツの広告に男性向けのエロ萌えイラストを使ったことで、女性客が不快な思いをしたという事案です。
なんだかんだで思ったことがあります。
レディース商品を男性にもお勧めするのは、そのための広告を作るのって、とても難しいんだよねと思いました。
女性がメンズ系の商品を着用するのは、ごくあることでしょうけど、逆って難しいと感じますし売り込みの方法もかなり巧妙じゃないといけません。
コロナの影響もあってか、売上が既存の女性層のみでは頭打ちになったことで、新規で男性層を開拓する為に思い切った広告を作ったわけですが、既存の女性層の事を考えてなかったうえに、エロ萌えで釣れば男性層にウケるだろうと安易な考えを持っていたことが理由で、おかしな方向に飛び火してしまいました。
さすがにそんな甘い広告って、内容はどうとあれ安っぽい考えだったと思わざるを得ません。
けど、メンズ・レディースの壁を越えて商品を展開しようとしたことや、既存の固定観念を打ち破って、女性にメンズ製品を売るのとは違い、男性にもレディース製品を売り込もうとしたことは、評価すべきことだと思いますがそこが理解されていないのが凄く残念に感じます。
最初からメンズとして、レディースと同等のラインナップを揃えて、きちっと男性用として売り込めば王道だったでしょう。
しかしそれをやったところで、結局売れなかったってことになると、向こうも企業ですからリスクを抱えることになります。
だから
既存の、レディースのラインナップのまま展開しつつ、既存の女性客のみならず、小柄な男性を取り込むための広告を打ち出す
↓
小柄な男性の間でも、元々レディースだったアイテムが広まっていく
↓
その頃になってから、大柄な男性のことも配慮した大きいサイズも展開する
↓
ジェンダーレスファッションが実現する
という流れを作ろうとしていたんでしょうけど、エロ萌えがあれば男性客が見てくれるだろうと言うのがまずかったと思います。
でも、どうすれば男性層を新たに取り込むことってできるんでしょうね?
僕の頭ではちょっと分かりませんけど、試みとしては面白いと思ったし、僕としても悲願ではあったことなので、アツギは少し表現を改めて、ジェンダーレスファッションを男性にも売り込む試みを再開して欲しいと心底感じます。