すもも
スモモ(李、酢桃、学名:Prunus salicina)はバラ科サクラ属の落葉小高木。また、その果実のこと。
スモモの果実はモモに比べて酸味が強いことが、和名の由来となっている。漢字では「李」とも書かれる。英語では「Asian plum」「Japanese plum」などと呼ばれる(ただしウメも「プラム」と呼ばれることがある)。地域によっては、ハダンキョウあるいはハタンキョウ(巴旦杏)とも呼ばれるが、同じく巴旦杏と呼ばれるアーモンドとは別種である。古くから日本に伝わっており、和歌などにも詠まれる。農園で栽培される他、自生しているものもある。
19世紀にアメリカに渡ったスモモは育種家のルーサー・バーバンクの手により「ソルダム」、「サンタローザ」、「ビューティー」などの品種として改良され、再び日本に「プラム」として輸入された。それらを元に日本では「大石早生」、「月光」などに発展させていった
桃とは異なる種で、同じバラ科サクラ属の梅、杏、桃の花粉を利用して人工授粉させることができる。長果枝は開花しても結実しにくいので、中短果枝および花束状短果枝を出させる剪定を冬季に行う。開花期に霜に当たると、不完全花となり結実しないため、開花時期に晩霜に遭わない地域が適する。成木なのに収量が少ないのは受粉樹が近くにない・受粉樹との相性が悪い・低温晩霜に当たったのが原因と考えられる。発芽する前に石灰硫黄合剤を散布して葉や果実が膨れ上がるふくろみ病を防ぐ。シンクイムシ・アブラムシ・カイガラムシ・イラガ等がつく。
2014年(平成22年)より、ウメ輪紋ウイルス(プラムポックスウイルス)の緊急防除の規制対象植物に指定され、指定地域からの種子、果実以外の持ち出しが禁止されている。
2019年(令和元年)、幼果に食入して内部を食害する害虫スモモミハバチが確認された。この虫は中国大陸から侵入したと推定されており、スモモのみを加害する。被害果は1cm程度で落果し、無防除では収穫皆無となることも多いため、分布拡大に注意が必要である。