ねこはこの状態を指摘していた学者がいることを思い出しました。
京都大学原子炉実験所の、小出助教授です。
4月5日の時点のインタビューで、原子炉地下にたまっている水から、放射性同位体、クロル38が検出されたことから、この物質は、再臨界の時だけ、発生することに着目して、見解を述べておりました。
さらに放射性ヨウ素が減らない点にも、注意を喚起しておりました。
で、結局、ここに至って、燃料棒は全部とけ落ちており、原子炉の底部にたまっていて、外部にも燃料が漏れだしている可能性があるという。それは、原子炉の底部が解けて穴が開いているということです。再臨界が起きたので、このような高熱が出たのでしょう。これをメルトダウンというのだと思いますよ。
その時のお話を採録しますね。
2011年4月5日 たねまきジャーナル・大阪MBS毎日放送ラジオ
http://www.asyura2.com/11/genpatu8/msg/632.html
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小)小出 京大原子炉 水)水野クリスタル晶子 毎日放送アナウンサー 平)平野 毎日新聞
最初15分は、原発関連のニュースで、小出さん登場です
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◉ヨウ素排出濃度基準の1.3億倍 放射性核種から「再臨界」の可能性
水)小出先生こんばんは。
今のニュースを聞いていますと、びっくりするような数字が並んでおります。今、問題になっているピットと呼ばれるところの汚染された水の放射性ヨウ素は、国が定める限度の1.3億倍という、
億なんて言う単位が出てきました。どんどん高い数値が出てくるんですが、これは小出先生からごらんになったら、もっと高くなる経過のひとつなんですか?
小)え、事故は続いているのですね。3月11日に原子炉が壊れたわけですが、それ以降一向に収束に向かっていないで続いています。
今になって、私ちょっと自分の考えが甘かったと思っていることがあるのですが。
水)小出先生が「甘かった」と思われるのはどこでしょう?
小)えーっと、原子炉が一度止まったのですね。原子炉が止まるというのは、ウランの核分裂が止まるということですけれど。
水)ウランの核分裂が恐ろしいんですよね、進んだら。
小)私たちがウランの核分裂が始まることを「臨界」と呼ぶのですが、それが止めたつもりだったんですが、それがもう一度ひょっとすると始まった、それを私たちは「再臨界」と呼ぶんですが、
水)「ふたたび、臨界がはじまる=再臨界」
小)はい、それがひょっとして起きているかもしれないと、私は思うようになりました。
水)あのう、小出先生は、まあこれはほんとに深刻な事故だけれど、「再臨界」には至らないだろうとおっしゃっていたのですが、
小)はい、私はそのように思っていたのですが。
水)再臨界に至ってる、ひょっとして始まっているのでないかという理由はなんでしょうか?
小)それは、あのうヨウ素の濃度が一向に減らないで、むしろ増えてきているのですね。ヨウ素という放射能は半減期が8日ですので、もうすでに3週間以上、3週間どころじゃないですね、
半減期の3倍は経っていますので、10分の1には減ってくれてもいいわけですが、それが減らないまま増えて来ている訳ですし、実はタービン建屋の地下水の放射性核種の分析をしたときに、
クロルの38というちょっと変わった放射性核種があるのですが
水)クロル?
小)はい、塩素です
水)塩素?
小)はい、それが検出されたことになっていて、それは「再臨界」が起きているということにしないと説明がつかないのです。ただ、測定の誤りということは、これまで東電と政府の発表はそれは
もう山ほどありましたから、測定の誤りの可能性もまだあると思いますが、その塩素38という核種はちょっと変わった放射性核種ですが、それが出すガンマー線ていう放射線を出すのですが、
間違えて検出することは私はないと思うんです。だから、もし東京電力の発表が正しい、分析が間違っていないのだとすると、「再臨界」になっているのではないかなと、思うようになりました。
水)東京電力のデータなんですね。
小)そうです。
水)クロル38が出ていると。
小)そうです。
水)ということは、東京電力はもちろン「再臨界」のおそれを感じてですね、今、手を打っているはずですよね。
小)えーっと、ただこれは再臨界のときに出るだろうと思われるヨウ素134というのがあるんですが、それは前に東京電力が検出したと発表してですね、私はまさかその時は再臨界が起きるだろうとは思っていなかったので、これは間違えた測定だろうと私は答えたことがあるのですね。
そしたら、案の定、間違えてた。そういうことがあったのですが。今回は私としても彼らが間違えるということはないだろうと思うし、ヨウ素が減らないということは、ひょっとすると、と今は思うようになってます。
水)これを、今ひょっとすると思ってらっしゃることをイエスなのかノーなのかどちらかでも、確信が持てるようにするには、次はどういうことを確かめなければならないのでしょう?
小)今、原子炉から漏れてる水はタービン建屋の方に直結して流れてきている、そこのタービン建屋の水をきっちり分析するのが必要だと思います。ただその分析をやろうと思って現場に行くこと
自身がものすごい難しいというか、被曝をしなければいけないということですから。
平)これは、もし再臨界が仮に起きてるとしたら格納容器がもう破壊されてるということになるんですか?
小)再臨界ということはですね、それが起きたら爆発をするということとは違います。
水)違うんですか?
小)再臨界で皆さんは爆発してしまうと、みなさん思ってるかもしれないけれど、そうではありません。再臨界をするとウランの核分裂反応が始まって熱が出るのですがそれによって再臨界を起こしている場所、
つまり私はウランが融けて固まっている場所があると推測しているわけですけれど、ウランが集まってるとこですね。そこの形状が変わるのです。温度が上がると、形状が変わると臨界がおさまります。
おさまるとまたもとに戻って来てですね、戻ったらまた核分裂反応が始まると。ブツブツ燃えるという状況に陥っていると疑っているのです。
水)核分裂がブツブツということは時々起こっているということですね。それ、もし起こっているとしたらですよ、ウランが融けて固まっている場所で形が変わり臨界しウランの核分裂反応が起こっているとすると、
そうすると何が困ることなんですか?
小)発熱が止まりませんし、ずーっと、小ちゃい原子炉が動いてるという状態、動いていて止められないという状態なっている。動いているということは、核分裂生成物を次々に生み出してるということですから、
放射能が次から次へ漏れてくる。それがヨウ素の濃度が1億倍を超えてしまったということにつながっただろうと私は思っている。
水)ということは、ヨウソの濃度がどんどん高くなると同時に、今まではなかった放射性物質の種類も増えていくということですか?
小)そうです
水)そのことは何か環境に影響を与えるのですか?
小)もちろん、ヨウソの濃度が増えているということは、それだけ環境中に濃い放射性核種が流れていっている訳ですし、新しい放射性核種が出来ているということは、それもまた環境中に新しい放射性核種が
出ていって環境を汚染するということにつながる訳です。
平)これ続くと、燃料棒そのものがすべてもう融けてしまうんですか?
小)燃料棒自身はジルコニウムという金属でできているのですが、それはもう全部ないと思います.棒という形はもうないと思います。
水)燃料棒の形をしてない。
小)はい、棒の中に入っていたウランの燃料ペレットというまあ、小指の先ぐらいの大きさのウランの瀬戸物ですけど山になって堆積しているのだと思います。
水)どこに堆積してるのですか?
小)それは場所が私にもよくわかりませんが。
平)よくいいますけど、底が抜けるといいますよね。
小)底というのは圧力容器の底ですが、今私がペレットがたまっていると言っているのは炉心と呼ばれてる場所の下部だと思います。
水)圧力容器の底までは落ちていっていないのではないかと。
小)私の全くの想像です。
水)圧力容器の底までいかなければ最悪の事態にはならない?
小)えーと、そうではなくて、むしろその炉心というとこの下部にとどまってるということが最悪の事態の引き金になるかもしれないと、私はおそれているんです。
水)なんでですか?
小)圧力容器というのは、まあ圧力釜ですね、そのなかに水を入れて原子炉を冷やそうとしてきた訳ですが、炉心という部分はもうほとんど裸になっているとデータが示しています。
そこはだから蒸気で冷やされてる訳ですけれども、圧力容器という圧力釜の底には、たぶん水があると思います。その状態で炉心という部分で被覆官が形を失って燃料棒のペレットがたまって、
そこで崩壊熱という放射性核種自身が出す熱と再臨界になった熱がでているのではないかと、今私は思い始めたのですが、そうなるとウランのペレットがどんどん融けていくと思います。
かなりの部分が融けた状態で圧力容器の底に残っている水の上に落下するということになると、私が一番恐れている水蒸気爆発が起こります。
水)はあー、じゃあ今までの予想のもとにやってきた注水作業のままで対処の仕方はよろしいのですか?
小)もちろん、注水はしなければいけません。必ず水は入れなければいけませんが、たぶんホウ素という核分裂反応を抑える化学物質ですけれど、その注入量が少なすぎるんだと思います。
水)ホウ素というのはいくらでも投入できるくらい原発周辺には用意されてるんですか?
小)えーと、事故が起きた当初に、大量に東京電力は入れたと思います。再臨界をやはりおそれたはずなんで入れたと思います。今現在福島の原発のなかでホウ素がどれだけ残っているのかわかりません。
水)ホウ素をもっと入れる必要があるならば、それこそ先を見越すと大量のホウ素を福島に集めなければなりません?
小)そのくらいのことは福島の方たちはもうわかっていると思いますので手配をしてるかもしれませんし、単純に私が想像して言っているだけで、私が想像できるようなことを福島の方は
わからないはずはないので手は打っているだろうと思います。
平)今の◯では、再臨界の恐れというのは1号機から3号機までありますけど、2号機でしょうか、3号機でしょうか?
小)一番はたぶん1号機じゃないかと
水)これは、1号機だけを見つめていればいいいんですか?その意味では。
小)そうではありません。再臨界というのはさっきも聞いていただいたように、ブツブツ燃えるというだけで爆発ということにつながることではありませんので、
2号機でも3号機でも炉心が大幅に融けてしまえばやはり同じことになります。1も2も3もとにかく水を入れて冷やすということをやらなければ往けません.再臨界の恐れのある炉心には
ホウ素をいれなければいけません。
水)こうしたおそれもあるという小出先生のような専門家がいらっしゃるという事態でですね、今の付近の住民の方の避難のありようはこれでいいんですか?
小)私が恐れているというのは前から何度もお伝えしたと思いますが、原子炉の炉心が融けて落ちる、つまりメルトダウンをするといのを恐れているのですが、絶対に起きないと
私は言いたいのですが(もちろんです!と水野アナ)、自信をもって言えないという状態が続いているんですね。もしそれが起きてしまうと、爆発的に放射能が出てくるということですので、
周辺の人たちはもちろんその覚悟をしていただいて、いつでも逃げれるというそのぐらいの心構えはしていただかないといけません。
水)はい。こうした大切なデータが東京電力から十分に出ているんですか?私たちシロートがみてもようわからないんですけど。
小)私も公開情報しか手に入りませんので、インターネット上で東京電力が公表する数値、官邸から出る数値、保安院から出る数値という、そんな数値しか私にも見えないのです。
でも彼らはもっと一杯もってるはずだと思います。
平)集約した政府判断が出ませんよね、個別には出ますけど、今先生が恐れてるような可能性のある最悪の事態も国民に告知するという政治的な判断を決して出しませんよね。
これは、パニックとか、そういうようなことをおそれてるだけのことなんですかね?
小)だけといっていいのかどうかわかりませんが、政府がおそれているのはパニックですね。
水)もちろん考えた上でやらなきゃいけない大切な要素のひとつだとは思うんですけど、小出サンがおっしゃる再臨界が起こっていないということを確認するためには、
データが誤りだったというのが一番はやいんですね。
小)そうですね。前は、ヨウ素134という計測が誤りだったいわれて、ヨカッタと思って胸を撫で下ろしたわけですし、今回もクロールの38の検出が誤りだったといっていただければいいし、
あるいは、ヨウ素の今流出してくるのがものすごい濃度になってきてるわけですが、それが誤りだっていっていただければいいと思います。
水)もうほんとにそう願います。
小)私もそう願います。また明日もよろしくお願いします。
京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さん、どうもありがとうございました。
(終わり)
このインタビューから4~5日して、東京電力は、クロル38の検出は誤りだったと発表しています。
ええと、誤解析だったという表現でした。検出してないとは言っていませんでした。
またこのクロル38検出の後は、セシウムとヨウ素以外の核種の分析についての発表は行われなくなりました。
原子力保安院からの指導で、行っていないと東京電力は言っています。
以下の文章が東京電力の分析結果の発表時にいつも掲載されるようになっています。
なお、本調査結果におけるヨウ素-131、セシウム-134、セシウム-137の3核種に
ついては確定値としてお知らせすることとし、その他の核種については、4月1日
の原子力安全・保安院による厳重注意を受けて策定した再発防止に係る方針に基づ
き、今後、再評価を実施することとしております。
この時までは、放射性テルルや、コバルトの量も発表されていましたが、一切公表されなくなりました。
臨界を示す、核種の、クロル38とヨウ素134は測定されていても発表はされなくなったのです。
これにより、東京電力からの発表から、再臨界を知ることはできなくなりました。
データ隠しの最もひどい部分です。
再臨界が、断続的に発生しているさなかは、大量のガンマ線・中性子線が飛び出します。
そのさなかに、それを隠したまま、自衛隊と消防署に、注水作業をさせたことはほぼ確実となりました。
中性子線が1度測定された後、測定をやめてしまったのは、出ていないからではなく、出ていることが確実なので、もう調べたくなかったというのが本当のところでしょう。