MILUに関係ない上に、自作er以外には全く興味のない話で悪いんですけど、理想のPCケースって出ないのかなーとよく思っています。
ちなみに、PCは性能も大切ですが、案外使い勝手の良し悪しが見えてくるのが、このPCケース(本体ボディ、シャーシ)だったりします。
メーカー製パソコンは各社本体のデザインに拘っていますよね、特にAppleとかAppleとかAppleとか。
勿論、PCを自作する人も拘って良いケースを選ぶわけですが、案外思ったようなケースって、売っていない物なんですよね。
あれができると、これができない。
自分の理想とする設計の物が、ついていない。
逆に、無駄なものがついている。
この様なことがいっぱいです。
以下、一応PCにあまり詳しくない人でも分かる人の為に、所々に説明を補足するので、やや長文になりますが、ご了承下さい。
ちなみに、僕が考えている理想のケースは以下の通りだったりします。
・すべてが5インチベイ、3.5インチベイやシャドウベイは無し
ベイというのは、パソコンの前面についている、部品を取り付ける為のスロットで、例えばDVDドライブや、フロッピーディスクドライブ、ハードディスクなどを取り付ける部分のことです。
で、5インチというのが所謂DVDドライブなどのサイズに合わせたもの、3.5インチベイというのが、フロッピーディスクドライブやハードディスクドライブのサイズに合わせたものです。
更にシャドウベイというのは、パソコンの前部から手で触れられないベイで、普通は使用中取り外しを前提としない、ハードディスクを取り付けるためのベイで、普通はサイズは前述の3.5インチベイと全く同じです。
でも、普通のベイであっても、前にフタを取り付ければシャドウベイと同様に使用できますし、5インチベイはアダプターを取り付ければ、3.5インチベイにサイズダウンして使う事も可能です。
だから、元々3.5インチのベイや、シャドウベイなどは不要だと感じるのです。
また、シャドウベイが要らないと感じる理由は、一つ下にも書きますね。
・ハードディスク用リムーバブルケースがもっと一般化して欲しい。できれば5インチベイ3個分に、ハードディスクが4本搭載できるぐらいのがもっと出て欲しい。
ハードディスクというのは、思いのほか消耗品です。数年間ずっと使うと、壊れてしまうこともままあります。
また、後で増設しようと思うと、多くのマザーボードでは、ハードディスクとの接続に使う、シリアルATAコネクタ(以下SATAコネクタ)が、ビデオカードの下敷きになってしまう事が多いのです。
そうなるとハードディスクの増設だけで、ビデオカードを外さないといけない、下手するとオーバーホールというとても面倒なことになります。
その様な事をしなくても、最初にリムーバブルケースを取り付けてしまい、SATAコネクタとの配線をハードディスク本体ではなく、そのリムーバブルケースに済ませてしまえば、後で増設しようと思ってもビデオカードは外さなくていい、それどころか本体を開けずに、前のフタを開けてそこにハードディスクをただ突っ込むだけで、増設ができてしまうので、お気楽です。
SATAに対応したハードディスクは、コネクタの位置が規格で決まっているため、一般的なハードディスクの場合は、メーカー問わずに差し込むだけで使える様になるのです。
サーバ機などではよくある機構ですが、普通のパソコンにもこの機能はもっと欲しい所ですね。
皆無ではないし、僕は既にそういうリムーバブルケースを自分のパソコンでは使っていますが、数が少ないし、何かと安っぽい作りのが今のところ多いのが難点です。
贅沢を言えば、前のフタが二重になっていて、外側のフタにはファンが組み込まれていて、内側のフタを経由して、吸気するようなシステムになっていれば、この手の製品の欠点となりやすい、エアフローも良くなると思うのですが、そういう製品は今のところまだ見たことがありません。
後、できたら2.5インチタイプも一緒に組み込めると更にいいですね。
最近流行の、ハードディスクの代わりにフラッシュメモリを利用して、読み書きが高速で衝撃に強い、SSDという部品を取り付けるのに使えます。
・裏配線ができること
最近の高級なPCケースでは、裏配線ができるものも増えて来ましたが、未だに裏配線のできないケースが数多いです。
そもそも、裏配線とは何かというと、マザーボードから電源ユニット、マザーボードからディスクドライブ、ディスクドライブから電源ユニット、電源ユニットからビデオカード、などへ数多くの配線が伸びるわけですが、こういう線をまとめて、シャーシの「裏側」に経由させることを言います。
普通に表側に配線をしてしまうと、線が他の部品に当る、エアフロー(空気の流れ)が悪くなる、メンテナンスの為にフタを開けても、中の見通しが悪い、などという事になります。
早い話が、パソコンの中も整理整頓しましょうね、というお話です。
・背面の拡張スロット用のフタが、8つ以上あるもの
一般的なパソコンで主流なATXの規格上だと、マザーボードについている拡張スロットは最大で7個、それより小ぶりなMicroATXの規格上だと、最大で4個と決まっています。
しかし、拡張スロットを使わなくとも、このフタの「枠」のみを使用するパソコン用部品というのがいくつかあります。
そういった部品をつけるのにも役立つので、拡張スロット用のフタは8~10個あると嬉しいです。
稀に大型のケースだとそういうものもありますが、あまり見かけませんね。
・特大のファンなど以外の、一般的な14~8cmのファンを使うケースの場合、ファンは不要
基本、PCケースを購入すると、ほぼ間違いなくケースファンが内蔵されています。
しかし、人によっては静音重視な人も居れば、少しうるさくても風がたくさん流れる方がいいと言う人、更にはパソコンの負荷や温度にあわせて、ファンの速度が可変できるファンを使いたい、という人、ファンつきの簡易水冷ラジエターを背面ファンの代わりに取り付けたい、という人など、色々なタイプの人が居ます。
そうなると、元々のファンは使わないという事になってしまうので、無駄になってしまいます。
ファン単体はパソコンショップに行けば、色々な種類が売っていますし、ケースにわざわざついてくる必要はないと思うのです。
少しでもコストを下げてくれると、嬉しいですし、ファンのようなこういう小物をもちゃんと厳選するからこそ、自作が楽しいとも言えるので、ファンは不要だと思います。
僕も、ケースについていたファンは全て撤去してしまい、今使っているファンは全て自分で自前で買ったものだけです。
後そもそも、工場で出来合いでついてるファンは、大抵の場合「テーパーネジ」、所謂ドリルネジを使って、ファンのフランジ穴を削ってねじ込み固定しているものが殆どです。
市販のファンに付属しているネジもそのタイプが多いですし、PCの自作を扱っている本やWebサイトでもそんな解説をしている所が多いです。
あれが僕は嫌いです。
穴がぶかぶかになりやすいし、繰り返すうちにフランジが割れることもあります。
日本国内の高級ファンメーカーとして有名な山洋電気さんも、その様な取り付け方はせず、ボルトとナットで固定することを推奨しています。
少し手は掛かりますが、ファンにダメージを与えない為にも、是非ボルトとナットを使いましょう。
M4サイズのミリネジが最適です。
・ファンの取り付け部に打ち抜きの金網もどきがついていない物
殆ど全てのPCケースは、ファンの取り付け部に打ち抜きで、風穴がついています。
正直、僕としてはあれがついてなく、大きな穴が一つだけ空いている方がいいのに、と思っています。
それだと、物が当ったときに危険だと思う方もいますが、それを防ぐための「フィンガーガード」と呼ばれる、柵のような部品も別に存在します。
そちらの方が、穴の空いている割合が大きいので、風も良く流れますし、風が穴に当る不快なノイズも少なくなります。
一つ穴のケース、あればいいのにと思うのですが、残念ながら僕はまだ見たことがありません。
産業用機器などではよく見かけるんですけどね。
・5インチベイ対応のUSBメモリーカードリーダーがもっと出ると良い
SDカードなどを、PCの前の部分に差し込んで読み書きするための部品です。
しかし、大抵の物が、3.5インチベイにあわせて作られており、5インチベイにあわせてある物は少数です。
無論、先述の通り、5インチベイに3.5インチベイ用の部品を取り付ける事は可能なのですが、単純に不要な縁の部分が大きくなるだけで、ただのスペースの無駄にしかなりません。
5インチで大きい分、もっと多種類のカードが読み書きできたり、eSATAコネクタ(ハードディスクを外付けするためのコネクタの一種で、普通はマザーボードのSATAコネクタに繋いで使う)が付いていたりと、無駄に大きいのではなくて、高機能だったら良いのにと思ってしまいます。
・ケースの前後はなるだけ長い方がいい
最近ありがちな、高機能なビデオカードの場合、カードが非常に長大です。
一般的なケースでも、それだけ取り付ける場合だと、使えることも多いのですが、前のベイの部分と干渉して、ビデオカードの前のベイが使い物にならないというケースも少なくありません。
ビデオカードの前のベイも全て無駄なく使える上に、ビデオカードの取り付けも快適に行える。
こんなケースがあればいいのにと、日々感じているのです。
こういう条件で、PCケースを時々調べるわけですが、理想を満たすようなケースってなかなか無いですね。