今朝方のこと。お茶をえらくめんどくさそうに淹れる女子社員の姿がありました。
当たり前のように女子に頼む、という姿勢もどうかと思いますが、茶汲みを嫌がるのも、なんだか哀しく思えてきます。
私は茶汲みは得意なので人には頼みません。
子供のころから好んで飲んでいたのもあるのですが、実は私は新入社員の頃、社長直々に教わっていました。
企業向けに作法を教えているおばさんだった社長は、同期はほとんど女子なのになぜか私ばかりに教えてくれるのです。可愛い私に卑猥な狙いがあるのかと、当時は怖かった。
お茶汲みなど、ただの雑用に思われるでしょうが、時が経つにつれこれは立派な技術だと思い当たることでしょう。
不思議とこれで人の差が表れるもののように思います。
茶を淹れる相手のことを考えるからです。
昼前、大汗をかいた20代の男性が来客しました。
お茶を淹れる姿を見ていると、またもダラダラといつも通り。まずは水を持って行って・・・・・。
「あかんやろー!」
「はぁ?」
「あの兄ちゃんの汗を見んかい。」
「どうすればいいんですか?」
「まずは、ちんちんに沸かしてやな。湯呑は熱湯につけて持てんくらいにせなかん。自分は手袋使うたらええがな」
お客は手をつけません。
「ちょと一杯飲んでみてください。あの子は茶を淹れるのが上手でねー。暑いときにあの子の熱いお茶は気持ちが鎮まりますよ」
持った瞬間、「あひっ!!」
笑いを堪えるのに苦労しました。
3時ころになり、頻繁にやってくる鼻の赤いおっさん。人はいい人ですが、自慢話ばかりで話も長い。
朝、よく話しておいたので率先してお茶を淹れてくれます。
が、まだまだよく理解してない。
「まずは花瓶の花を抜くことが第一なんや」
「その水を2センチ残して流し、あったまったお湯をそこに入れる。それを急須に注いで出さなあかん」
「そんなことして平気ですか?」
「あのおっさん、耐性できているみたいやで。いつも上手い言うで。」
女子社員は笑いすぎて、「鼻水出そう」
「お~、それはええ。ええ隠し味になる。垂らしてみよう!!」
一口しめらせ、そして半分ほどごくっと飲みます。
「グラーツさんのお茶は、本当にうまいですねー」
お茶汲みというのは楽しいものです。
人の喜ぶ顔に出会えます。