我が家の周辺もうっすらとピンク色に染まってきました。
朝、少しだけ早く出て、まだまだ可愛らしいつぼみを眺めながら、のんびりと歩いています。
桜は満開がいい!と感じていたのは若いころ。そよ吹く風にひらりとこぼれ落ちる花びらに酔眼が魅了されたのです。
未だ華やかさには欠けるつぼみの良さが分かってきたのも、私も年をとったということでしょうか。
もう少しすれば一時的に禁酒を解いて、夜桜見物を楽しみたいものです。
さて、たまちゃんと野口さんです。
さっそく翌日から来てくれました。1時間ほどでしたがハハの部屋が賑やかで、たちまち意気投合しているみたいだったと聞かされました。
そして翌日、たくさんの本を抱えて、茶菓子持参で来てくれたようです。
なるほど!先払いの1万円の意味はこれだったんですね。
本はハハが読めば老人ホームやバザーに流すので、効率のいい使い方をしてくれたものです。
ほぼ毎日来てくれるので、喜んだハハは兄弟のところから銭を引き出してきて、駅近くに部屋を借りました。
パソコンの練習を出汁にして若い子と遊ぶ魂胆丸見えです。
しかし、熱心に通ったのも1か月ほど。たまちゃんか野口さん、どちらかは毎日、うちまで遊びに来てくれるし、借りた部屋は二人のために、また他の老人たちのために借りたようなのです。
他の老人というよりも、何が何でもお金を受け取らない二人に、この活動を続けていけるように場所提供という形でお礼がしたかったのでしょう。
無料で、しかも優しく楽しく教われるというのは、口コミで広がり次々と老人は集まってきます。
二人の他に、城ノ内さんやミギワさんも加わり、たまちゃんは新たにサークルを立ち上げたのです。
結局、私は最初の1万円だけだったのが後ろめたく、パソコン2台だけ提供させてもらいました。自分が使っているのが遅い重たいカプート君なのに、俺は何してるんやろ?
彼女たちは、その優しさで人脈を作り、人への伝え方を学びました。
年の離れた友人ながらも立派な仲間。暇に飽かせた年寄りは、いつでも暖かく迎えてくれるでしょう。
パソコンを教えるのは短期。内容を考えて欲しい、と最初に学生に言ったのはこういうことで、私もこの長引く状況を想定して募集をかけたつもりでいました。
充実した学生生活が送れたことだろうと信じています。
何より私自身が、ハハも、たまちゃんの心遣いに感謝しております。
たまちゃんのサークルにもごく少数ながら後輩が出来てきたので、この活動は細々と続いていきました。
ハハも年金で部屋代を払い続けています。
たまちゃんらが卒業した翌年、すれ違いになってしまいましたが、まるちゃんが入学してきたのです。