処方された痛み止め薬のおかげで、腰からお腹廻りの痛みはだいぶ治まっていた。
名前を呼ばれて病院の診察室に入ると、初老の医者と看護婦さんが二人いた。
椅子に腰かけると、医師から尿管結石についての説明があった。
何故、結石が出来るのか、これからどうやって治療を施していくか、食生活の改善等の解り易い説明。私を恐怖の激痛地獄に見舞った尿管結石の実体が、おぼろげながらに掴めた。
「○○さん、レントゲンを撮る前に、念の為、直腸の指診をしますね。ズボンと下着を脱いで
ベッドにうつ伏せになってください。」医師から唐突に投げかけられた指示に面食らった。
「聞いてないよ。」内心、そう思った。「なんで、結石なのにパンツまで脱ぐ必要があるんだ。」
なんて、小心者の私が言える訳もなく、戸惑い俯く私に向かって「○○さん、早くしてください!」横に立っているまだうら若き美形の看護婦が冷たく言い放った。もはや、この期に及んで無駄な抵抗は出来ない。覚悟を決め、渋々指示に従った。
大人になってからは親にも見せていない「肛○」を公衆の面前で晒すのは屈辱以外の何物でもない。医者と看護婦たちの視線が容赦なく刺ささってくる。判決に従い、促されるまま観念した。
「ハイ、お尻を持ち上げて。」四つん這い姿の哀れな中年男は正に「俎板の鯉」状態である。「穴があったら入りたい」とはこの事だ。尻の穴に潤滑油を塗られた。くすぐったさと同時に、癖になるようなムズムズする妙な感触を覚えた。
「ちょっと痛いかもしれませんが我慢してください。」手袋を装着した医者の指がブスリと挿入された。グリグリと指を回しながら「○門」の状態をチェックする。予期せずに「んあッ!」と、思わず恍惚の呻き声が漏れ出た。
「○○さん、他に異常は無い様なので、安心してください。」赤面の思いで受けた診察の後、
検尿、レントゲン撮影と続いた。1時間程休息を入れて再び医者に呼ばれた。
「これが結石です。」レントゲン写真には直径7~8ミリ程度の白い塊が写し出されていた。
1センチ以上の結石ならレーザー照射で破砕するらしいが、医者曰く、「この大きさなら、自然に出るのを待った方がいいでしょう。」数か月でチ○チ○の先っぽから出てくるらしい。
尿道などの器官は、消化したものを外に排泄する為に、約1時間毎の蠕動運動がある。
つまり、尿管の中の結石が1時間に1回の割合で、数ミリ程度転がり落ちてゆくのだ。
つまり、結石が転がり落ちる度に、尿管の壁を傷つける為に起こる激痛に襲われるのだ。
(明日へ続く)