
この時期は湿度が高くカビが生えやすいことから「黴雨(ばいう)」と呼ばれ、
これが同じ音の「梅雨」に転じたという説があります。
この時期は毎日のように雨が降るから「梅」という字が当てられたという説があって、
どれが正しいのやら。
普段の倍、雨が降るから「倍雨」というのはこじつけ(民間語源)ですが、
なんとなく説得力がありますね。
このほかに「梅霖(ばいりん)」、旧暦で5月頃であることに由来する「五月雨(さみだれ)」、
麦の実る頃であることに由来する「麦雨(ばくう)」などの別名があります。
なお、「五月雨」の語が転じて、梅雨時の雨のように、
物事が長くだらだらと続くことを「五月雨式」と言うようになったそうです。
五月雨打ちもここから生まれた語源だそうです。
また梅雨の晴れ間のことを「五月晴れ(さつきばれ)」と言いますが、
この言葉は最近では「ごがつばれ」とも読んで新暦5月初旬のよく晴れた天候を指すことの方が多いようです。
気象庁では5月の晴れのことを「さつき晴れ」と呼び、
梅雨時の晴れ間のことを「梅雨の合間の晴れ」と呼ぶように取り決めているとの事です。
五月雨の降る頃の夜の闇のことを「五月闇(さつきやみ)」というそうです。
蛇足ですが五月蠅いと書いてうるさいと読みます。