梟導師は、部屋の隅に置いてある橙水晶を机の上に運んできた。
それはこちらの世界では見られないオレンジ色の水晶だった。
梟導師は、橙水晶に手を翳すと精神を集中しだした。
するとオレンジの皮が剥けるように、机の上に地図が現れた。
いつも梟導師の霊力に驚かされているわむたんにもそれは不思議な光景だった。
「魔力地図じゃ。」
梟導師は軽く微笑んだ。
「わむたんや。その前にその懐の物を見せてご覧。」
「チビちゃん出ておいで。」
わむたんがそう言うと、宮司服の胸の所からチビドラゴンが顔を覗かせた。
「うむ。よしよし・・・。」
梟導師はチビドラゴンの首の後ろをつまんで、ひょいと持ち上げた。
「お師匠様、何か良い名前はないですか?」
「ふむ・・・。」
梟導師はお茶目にチビドラゴンのお尻を眺めている。
「このお尻は桃の様でもあり、林檎の様でもある。」
「二つから取って、桃林(モモリン)というのはどうじゃ?」
「チビちゃんや。それで良いかの。」
チビドラゴンは、
「クゥ~」
と、甘えた声を出し頷いたように見えた。
「さて、わむたん。魔力地図を見なさい。」
(お願い:この作品はポプラ社小説大賞応募予定作品につき、作品の模倣、一部の複写等の行為はご容赦ください。☆一部名称等ニフティに帰属する部分は投稿時に変更することとする。☆この作品の著作権はわむたんに帰属します。)