第四章 七色珊瑚の海
紺碧の海が続いている。
ここは、七色珊瑚の海。
この次元の珊瑚は、わむたんの次元の珊瑚と違い海の上まで伸びている。
まるで海の上に森があるようだ。
その珊瑚の森は七色に輝いている。
珊瑚の岩場の上に寝そべる集団があった。
ポセイドン族である。
ポセイドン族は、アシカやオットセイに大きな目を付けたものを想像すれば良い。
その中にひときわ大きな長老ポセイドンが居た。
「クーや、絶対零度の練習はしたのかね。」
「うん。おじいちゃん、やったけど出来ないの。」
「そうか、練習すればきっと出来るじゃて。」
「私ね、一生懸命練習する!」
「がんばるのじゃぞ。」
「お前のお父さんとお母さんは獰猛な四目鮫に襲われて殺されてしまったのじゃからのう。」
そう言うと、黄金色の体を持つ孫娘の頭を鰭でなでた。
その時である、クーの目に何か映った。
「おじいちゃん、あれは何?」
クーが指をさした先の遥か彼方の地平線の海に何か得体の知れないものが見えた。
(お願い:この作品はポプラ社小説大賞応募予定作品につき、作品の模倣、一部の複写等の行為はご容赦ください。☆一部名称等ニフティに帰属する部分は投稿時に変更することとする。☆この作品の著作権はわむたんに帰属します。)