私はある事情通から、魔女ヤナの過去についての情報を入手しました。
そこで、真相を探るべく、ヤナ本人への突撃インタビューを試みました。

つんつこ:
「ヤナさん、突然ですが、あなたが過去にラスベガスやマカオに出没し、
カジノが飛行機やホテルの部屋を準備するほどのハイローラーであった
という情報を得ました。」

つんつこ:
「この情報の真偽についてはウラがとれています。
まず聞かせて欲しいのですが、ギャンブルの醍醐味とは何ですか?」

つんつこ:
「なるほど。どちらに転ぶかで、ケガをすることもあれば、得をすることもある。
その、どちらに転ぶのかわからないスリリングな状況に身を置くことが、
あなたにとってはたまらなく刺激的であった。
そして、その刺激なしでは生きていけないほどにはまってしまい、気づいた時には
もうらやめられなくなっていた、ということなのでしょう。」

つんつこ:
「しかし、今あなたはここにいる。あれほど足繁く通ったラスベガスに別れを
告げ、今あなたはここから一歩も動かずにいる。
何があなたを変えたのでしょうか。」

つんつこ:
「そうですか。実は、あなたがラスベガスで、ルーレットで大きく負け、
身ぐるみはがされたという事実があったことも確認済です。
今でもまだ靴が買えない状態のようなので、どれだけひどい負け方だったのかは
容易に想像がつきます。
ただ、大きく負けたことによって、あなたはギャンブルから足を洗うことが
できたわけですね。皮肉な話ですが、『不運』があなたを救ったということ
ですね。」

つんつこ:
「それでは最後に、もしあなたが人生をやり直せるとしたら、どうしたいですか。
どうやり直したいですか。」


調査報告:
魔女ヤナが過去にギャンブルに溺れたのは事実のようです。
大きく負けたことで足を洗わざるを得なかったようですが、まだまだギャンブルに
未練があることも確認できました。
不思議なのは、現在身入りは十分あるはずなのに、未だ彼女が靴も買えない
状態であることです。
私たちの気づかないところで、今でも秘密裏にカジノに通っている可能性も
否定できません。
遠いラスベガスは無理でも、ソウルのウォーカーヒル、プサンのパラダイス
あたりなら、その気になれば不可能ではないですから。
そのあたりについては継続調査が必要ですが、魔女ヤナの意外な過去について、
本人から直接話が聞けたのは貴重な機会でした。